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「サステナブル」がトレンドのヨーロッパで風呂敷の人気が止まらない!

2022年02月02日(水)20時57分
岩澤里美(スイス在住ジャーナリスト)

風呂敷講座に参加したフランス人たち。パリのギメ東洋美術館にて(筆者撮影)

<SDGsだ、サステナビリティだと、環境に配慮した暮らしが求められる時代だが、日本に古くからあるアレこそ、まさに持続可能なアイテムだ>

日本の様々なカルチャーがヨーロッパの人たちに愛されるようになって久しいが、最近、日本の風呂敷の人気が高まっている。

「クリスマスプレゼント+環境配慮」で注目

昨年、年の瀬が近づいてきた頃、「クリスマスプレゼントをFuroshikiで包もう」というドイツ語のオンライン記事が多数目に留まった。タイトルには、風呂敷のほか、「サステナブルに」「包装紙の代わりに」「布で」「日本式に」といった言葉も含まれていた。クリスマスの本場ヨーロッパでは、プレゼントを自分で包装する人は多い。使われた包装紙やリボン、セロハンテープはごみになり、毎年、大量の廃棄物が出るが、環境負荷を軽減しようという気運が高まるなか、プレゼントをもらった人が繰り返し使える風呂敷に注目が集まっている。

ドイツの公共放送、ファッション誌、インテリア雑誌、家族向けサイト、スイスの農家向け新聞でも風呂敷の歴史や包み方を紹介しており、あらゆる年齢層が風呂敷のことを目にしている。風呂敷の包み方に詳しい現地の人や日本人が講師になり、包み方を習う講座も開催されている。

これだけ注目が集まるのは、風呂敷がヨーロッパで気軽に購入できるようになっていることも関係している。日本製を売る風呂敷のオンラインショップがたくさんあり、ヨーロッパでも展開しているユニクロや現地のギフトショップでも風呂敷を扱っている。

昨秋、ドイツ・ハンブルクでは、女性2人がクラウドファンディングで目標額1万ユーロ(約128万円)を達成し、オリジナル風呂敷「ハッピー・ラッピ」の販売を開始した。パキスタン産の綿花をポーランドで紡績・プリントし、裁断・縫製はハンブルクで行っている。ごみ軽減に貢献したいという動機で起業した。

フランスでは、10年前から国立東洋美術館で風呂敷講座を開催

ドイツ語圏ではこの数年で風呂敷の人気が急に高まったようだが、フランスでは10年ほど前からゆっくりと風呂敷への関心が広まった。立役者は、フランス西部のナントに住むオーレリー・ル・マレク(Aurélie Le Marec)さんだ。茶道を習ったときに風呂敷を知り、エコロジカルな点と、1枚の布で様々な包み方ができるクリエイティブな点、そしてデザインの美しさに魅力を感じて、自分で調べて幾通りもの包み方を習得した。

2009年にラトリエ・ドゥ・フロシキ(L'atelier du furoshiki)を立ち上げて以来、風呂敷を販売し、フランス各地で包み方を教えている。パリの国立ギメ東洋美術館では1回2時間の風呂敷講座を10年以上続けている(コロナ禍で一時休講したが、現在は再開講)。

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長年、フランスで、何通りもの風呂敷の包み方を教えているオーレリー・ル・マレク(Aurélie Le Marec)さん(中央) 筆者撮影

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