最新記事

音楽

クルアンビンの摩訶不思議な魅力

To Sound Like The World

2020年07月13日(月)18時20分
デービッド・チウ

クルアンビンの今後の予定はどうなっているのか。アルバムを発表したとはいえ、新型コロナの影響で、しばらくツアーには出られそうにない。だからまた、曲作りとレコーディングをすることを考えていると、リーは言う。

「今は世の中がストップしてしまっている。でも、私たちはみな健康で運が良かった。それに全てが止まっていることを感謝するべきだとも思っている。自分を成長させたり、通常の音楽活動中はできないことに時間を費やせるのは、今しかないかもしれない」

『モルデカイ』はクルアンビンにとって、これまで以上に幅広いファンをつかむチャンスになるかもしれない。だが、10年間一緒に活動や旅をしてきた3人にとっては、もはや家族のようになったこの関係こそが最も重要なのだと、リーは言う。

「大事なのは結果ではなくプロセスだ」と、彼女は言う。「もちろんアルバムが高い評価を得ればうれしいし、ライブに多くの人が来てくれて、アルバムが売れたらうれしい。でも真の喜びはアルバムを作るプロセスにあった」

クルアンビンの3人にとっては、大観衆を集める人気バンドになることよりも、自分たちが楽しいと思えることのほうが重要だと、リーは言う。

「結果はどうあれ『モルデカイ』の制作が素晴らしい時間だったのは間違いない。それはとても確かな経験だった」


20200721issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月21日号(7月14日発売)は「台湾の力量」特集。コロナ対策で世界を驚かせ、中国の圧力に孤軍奮闘。外交・ITで存在感を増す台湾の実力と展望は? PLUS デジタル担当大臣オードリー・タンの真価。

[2020年7月14日号掲載]

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、日本の自衛隊統合演習に抗議 「国境近くで実

ワールド

トランプ氏、カナダとの貿易交渉再開を否定

ビジネス

情報BOX:大手証券、12月利下げを予想 FRB議

ワールド

米中エネルギー貿易「ウィンウィンの余地十分」=ライ
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

  • 3

    「エプスタインに襲われた過去」と向き合って声を上…

  • 4

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 5

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 3

    「エプスタインに襲われた過去」と向き合って声を上…

  • 4

    【独占】「難しいけれど、スローダウンする」...カナ…

  • 5

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 1

    「エプスタインに襲われた過去」と向き合って声を上…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 4

    「恐ろしい」...キャサリン妃のウェディングドレスに…

  • 5

    日本初の「女性首相」は生まれる?...「高く硬いガラ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:高市早苗研究

特集:高市早苗研究

2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える