最新記事

フランス

【潜入調査】入店40分待ち!? フランスの高級ブランド店に並ぶ中国人観光客の実態

2018年10月09日(火)17時30分
西川彩奈(フランス在住ジャーナリスト)

ギャラリー・ラファイエットにある「ルイ・ヴィトン」に入店するための、40分待ちの行列(Photo:Ayana Nishikawa)

<日本では過去のものと化した中国人の「爆買い」。そのパワーは今、フランスのラグジュアリー市場で爆発している。現地在住ライターが、老舗デパート「ギャラリー・ラファイエット」に潜入してみた>

パリの中心部、オペラ座のすぐ近くに位置する、欧州最大級のデパート「ギャラリー・ラファイエット」。このデパートの本館からほど近い距離に、2017年3月に開店した「ショッピング&ウェルカムセンター」は、アジア人の団体客のために造られた別館だ。とはいえ、大半は中国人の団体客が占めている。

f-02.jpg
中国人やアジア人の団体客のために造られたギャラリー・ラファイエットの別館「ショッピング&ウェルカムセンター」。日中には団体客を乗せたバスが到着する。(Photo:Ayana Nishikawa)

この建物の隣に観光客を乗せたバスが停まり、一斉に中国人ツアー客たちが館内に到着すると、彼らは中国語でデパートについての案内を受ける。その後、バスの出発時間までの自由時間に買い物をするという流れだ。

「ショッピング&ウェルカムセンター」では、販売員の大半が中国人。中国語を話すフランス人も複数いる。彼らはフランス語、英語、中国語の最低3か国語を操るのはざらで、日本語、韓国語などのアジア圏の言語を流暢に話す人も稀ではない。館内の表記も中国語で書かれ、中国で普及しているモバイル決済サービス、アリペイ(支付宝)やウィーチャットペイメント(微信支付)にも対応している。店内を歩いていると、まるで中国国内のデパートにいるかのような錯覚に陥る。

【参考記事】新しい中国を担う「意識高い系」中国人のカルチャーとは何か?

f-03.jpg
「ショッピング&ウェルカムセンター」館内でバスを待つ観光客。館内には約4カ所待合場所があり、買い物袋を抱えた人たちでいっぱい。(Photo:Ayana Nishikawa)

ギャラリー・ラファイエット、アジア部門の広報ディレクター、デルフィーヌ・コモロフスキ氏は、「ショッピング&ウェルカムセンター」を開店した背景をこう述べた。

「弊社の顧客は50%が国内から、その他が海外からの顧客だ。なかでも、アジア人の割合は高く、重要な存在である。しかし、2015年をピークにアジアからの団体客で本館が大混雑するようになった。観光バスが次から次へと本館周辺に到着し、免税手続きには長蛇の列ができていた。余裕を持って買い物を楽しむスペースが確保できなかった」

RANKING

  • 1

    「中国はクソ」 アリババにオワコンにされたドルチ…

  • 2

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 3

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 4

    私たちがボトックスを使う理由は美容だけにあらず …

  • 5

    「ズッキーニの花に出合うと胸が高鳴る」!? 嫌いな…

  • 1

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 2

    「子供に何も買ってやれない」社会の底辺で生きる人…

  • 3

    「中国はクソ」 アリババにオワコンにされたドルチ…

  • 4

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 5

    日本に埋もれていた衝撃の傑作「アール・ブリュット…

  • 1

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 2

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 3

    性器を握り、触る......「捕食者」と呼ばれる国連高…

  • 4

    自殺に失敗し顔を失った少女の願い――「何が起きても…

  • 5

    「子供に何も買ってやれない」社会の底辺で生きる人…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:移民の歌

2018-12・11号(12/ 4発売)

「移民」受け入れが議論される人手不足の日本でとなりに生きる外国人労働者たちの声を聴く

MOOK

ニューズウィーク日本版

ニューズウィーク日本版特別編集 レゴのすべて

絶賛発売中!