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米政府ツイッターのIS残虐情報は嘘だらけ

2015年5月13日(水)15時45分
ジョシュア・キーティング

 しかし、これまでのツイートを見る限り、斬首ビデオを新兵勧誘の目玉にするようなテロ組織に打ち勝つのがいかに難しいかがわかる。米政府のアカウントは、宗教少数派に対する残虐行為や性奴隷の存在をとりわけ強調してきたが、まさにそれこそがISIS志願者に対するセールスポイントになっているのだ。

 また、シリアのアサド政権による残虐行為もよく取り上げるが、確かに非難に値する行為とはいえ、アサド政権に敵対するISISへの加入を思いとどまらせる方法としては、おかしなものと言わざるを得ない。

 米政府による反テロ・コミュニケーションが成功するかはまだわからない。聖戦士たちに彼らの主義主張を広める場を与えるだけだと考える専門家もいる。ISISの暴力性に対するイスラムからの批判やISIS加入を後悔する若者たちの声を紹介することで、何らかの打撃を与えられるかもしれないが、今のところ、その努力は実を結んでいない。

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