最新記事

追悼マイケル・ジャクソン

『スリラー』25周年、色あせない輝き

伝説的なゾンビの振り付けをフィリピンの囚人が再現して大ヒット

2009年6月26日(金)18時17分
ジョシュア・オルストン(エンターテインメント担当)

 ハンサムでチャーミング。色気があるのに無邪気で、ときに挑発的......。全盛期のマイケル・ジャクソンは、そんな言葉で表現されたものだ。

 ジャクソンの『スリラー』がリリースされた82年12月1日から、今年でちょうど25年。これまで全世界で1億枚以上も売り上げたという伝説的なアルバムだ。同名のシングルのプロモーションビデオは、ホラー映画風の演出とダンスで音楽ファンに衝撃を与えた。

 今年4月には、奇妙な動画がユーチューブにアップされた。フィリピンの刑務所内の囚人たちが、「スリラー」のゾンビの振り付けそのままに、ダンスを披露する映像だ。刑務所のレクリエレーションの一環なのだとか。

 この映像の噂は口コミで広がり、今ではアクセス数が900万に迫る勢いだ。フィリピンの刑法制度が注目されているわけではない。ジャクソンのダイナミックな演技を囚人たちが見事に表現しているからだ。

 この25年間に、ジャクソンは多くのスキャンダルを巻き起こしてきた。児童への性的虐待疑惑で告発され、整形手術を重ね、自分の子供を窓からぶら下げるなどの奇行も注目の的となった。

 それでも彼の偉業は不滅だ。『スリラー』に封じ込められた当時のジャクソンの魅力と迫力は、今も色あせることはない。

[2007年12月12日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マスク氏、トランプ氏に2.6億ドル献金 ホワイトハ

ビジネス

FRB、利下げペース減速の時期到来=クリーブランド

ビジネス

インフレをなお懸念、利下げは慎重に=ボウマンFRB

ワールド

EXCLUSIVE-イラン、濃縮ウラン備蓄量を「著
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
2024年12月10日号(12/ 3発売)

地域から地球を救う11のチャレンジと、JO1のメンバーが語る「環境のためできること」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、妻の「思いがけない反応」...一体何があったのか
  • 2
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    国防に尽くした先に...「54歳で定年、退職後も正規社員にはなりにくい」中年自衛官に待ち受ける厳しい現実
  • 4
    朝晩にロシア国歌を斉唱、残りの時間は「拷問」だっ…
  • 5
    水面には「膨れ上がった腹」...自身の倍はあろう「超…
  • 6
    「際どすぎる姿」でホテルの窓際に...日本満喫のエミ…
  • 7
    まさに「棚ぼた」の中国...韓国「戒厳令」がもたらし…
  • 8
    健康を保つための「食べ物」や「食べ方」はあります…
  • 9
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 10
    「もう遅いなんてない」91歳トライアスロン・レジェ…
  • 1
    エリザベス女王はメーガン妃を本当はどう思っていたのか?
  • 2
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、妻の「思いがけない反応」...一体何があったのか
  • 3
    国防に尽くした先に...「54歳で定年、退職後も正規社員にはなりにくい」中年自衛官に待ち受ける厳しい現実
  • 4
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや…
  • 5
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説な…
  • 6
    メーガン妃の支持率がさらに低下...「イギリス王室で…
  • 7
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 8
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える…
  • 9
    朝晩にロシア国歌を斉唱、残りの時間は「拷問」だっ…
  • 10
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 9
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 10
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中