2030年、AI覇権は米中どちらの手に? 習近平が国家予算を投じてもくろむ「AI先進国」

THE CHASE IS ON

2026年3月18日(水)17時15分
レベッカ・A・ファニン (テクノロジージャーナリスト )

中国のテック大手3社、バイドゥ、アリババ、テンセントは自社開発の大規模言語モデル(LLM)の商用化を進めると同時に、AIスタートアップに数十億ドル規模の投資を行っている。アリババは今後3年間で530億ドルを人工汎用知能(AGI)に投入する計画で、多言語対応と高度な推論を特徴とする自社開発のLLM「Qwen(通義千問)」をその中心に据えている。

23年に早くもAIチャットボット「アーニー・ボット(文心一言)」を投入したバイドゥは、中国で自動運転タクシー「アポロ・ゴー(蘿蔔快跑)」を展開するAI交通の先駆者でもある。テンセントのLLM「混元」はゲームとSNSがターゲットで、同社は25年までに100億ドル超のAI投資を計画している。


TikTok(ティックトック)を運営するバイトダンス(北京字節跳動科技)は23年にチャットボット「豆包」でAI分野に参入。中国で7500万ユーザーを獲得した。現在はカスタマーサービス、感情サポート、テキストからの動画生成といったアプリの提供も行っている。

杭州と北京はAIの2大ハブ

アメリカのシリコンバレーと同様、中国にも独自のイノベーション拠点が存在する。アリババの本拠地・杭州だ。ここはディープシークや杭州宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)、遊戯科学(ゲームサイエンス)など、急成長するスタートアップ「六小龍」の拠点でもある。これらの新興企業群はアリババの挑戦的な企業文化と浙江大学の人材をうまく活用している。

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