余剰ハーブを「癒し」に変える?...エスビー食品が「アップサイクル飲料」の開発に挑戦した理由
ストレス社会に「ハーブティー」という提案
エスビー食品では、「生のハーブならではの香りや彩りを家庭でも気軽に楽しんでもらいたい」という想いから1987年にフレッシュハーブ事業を開始。全国約40の生産者と共に安心・安全な生産体制を構築してきた。
そのなかで、需要と供給のバランスから余剰となったり、形が不揃いであったり、といった理由で未活用のまま廃棄されるハーブがあることは長年の課題となっていた。

「大切に育てられたハーブがもったいない」「上質なハーブをもっとお客様に届けたい」といった農家の想いに共感したハーブ事業部が会社に相談したことが、開発プロジェクト始動のきっかけになったという。
フレッシュハーブの魅力を発信する方法を模索するなかでたどり着いたのが「ハーブティー」だった。
「現代は『ストレス社会』とも言われ、多くの人がリフレッシュ方法を探しています。心を落ち着かせるアイテムとして支持を集めるハーブティーを通して、多くの人に『くつろぎのひと時』を提供したい、という想いからアイデアが生まれました」と、マーケティング企画室デジタルマーケティングユニットの平田京氏は語る。
飲料製造はエスビー食品では初の試み。商品開発の難しさに加え、アップサイクル製品としての基準づくり、ハーブの収穫タイミングに合わせた対応など多くの困難があったが、契約農家、ハーブ事業部、マーケティング企画室など多くの人々の協力で製品が完成した。
現在は、余剰原料に合わせた小ロット生産のため、ECサイトでの限定販売にとどまっているが、消費者からは「フレッシュハーブならではの自然な味わい」といった高評価が寄せられている。
エスビー食品では今後も、社内の他の事業領域で発生した未活用食材を利用したアップサイクル製品の開発を進めていくという。
目指すのは、日々の食生活のなかで、環境に配慮した選択肢を取り入れられるような社会だ。
「おいしさ」と「サステナビリティ」を両立させるエスビー食品の挑戦は、食品企業の使命としてのSDGsを体現している。
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