最新記事
SDGsパートナー

複雑なシステムも高額な利用料も不要! 肥後銀行の「炭削くん」がカーボンニュートラルを後押し

2025年12月19日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
炭削くんのロゴ

炭削くんのロゴ

<「脱炭素したいけど...」。そんな中小企業の悩みに寄り添い、開発されたCO₂排出量算定システム「炭削くん」は既に全国5000社に導入されている>

日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。

私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


カーボンニュートラルの実現は企業にとって喫緊の課題だ。しかし、特に地方の中小企業にとっては、社内のノウハウやマンパワーの不足、高額な算定システムといった現実的な障壁が存在する。

熊本県でもこうした声が多く寄せられ、企業の行動変容を促すための具体的な支援策が求められている。

その問題に金融分野から立ち向かっている企業がある。株式会社肥後銀行だ。

顧客の声を吸い上げ進化する「炭削くん」

肥後銀行は、熊本県を中心に九州一円で事業を展開する地方銀行。事業内容は個人および法人向けの預金、融資、資産運用や相続対策はもちろんだが、それに留まらない。

同行は金融サービスを通じて、地域経済の安定と成長を支えてきた。現在は、地方銀行の強みを活かし、地域課題に対応するSDGsの取り組みにも積極的だ。

その代表例が、2024年1月より提供を開始したCO₂排出量算定システム「炭削(たんさく)くん」だ。スコープ1〜3(サプライチェーン全体の排出量)の算定に対応したこのシステムは、初年度無料、2年目以降も月額2,200円からという低価格で提供されており、中小企業でも導入しやすい。

「炭削くん」の利用の流れ

「炭削くん」の利用の流れ


開発は顧客の声を反映するアジャイル形式で進められ、実際に現場で得られた意見から多くの機能が誕生している。使いやすさを追求し、直感的なUI(ユーザーインターフェース)設計にもこだわった。

開発の背景には、肥後銀行が2020年から始めたSDGsコンサルティングと、2021年に開始したカーボンニュートラルコンサルティングの取り組みがある。これまでに多くの地域企業と対話を重ねる中で、「脱炭素への取り組み意欲はあるものの、社内のノウハウやマンパワーが不足している」「既存のCO₂排出量算定システムはあるものの、利用料金が高い」といった切実な声が寄せられたことが、「炭削くん」誕生のきっかけだった。

「炭削くん」の説明風景

「炭削くん」の説明風景


ヘルスケア
腸内環境の解析技術「PMAS」で、「健康寿命の延伸」につなげる...日韓タッグで健康づくりに革命を
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:失言や違法捜査、米司法省でミス連鎖 トラ

ワールド

アングル:反攻強めるミャンマー国軍、徴兵制やドロー

ビジネス

NY外為市場=円急落、日銀が追加利上げ明確に示さず

ビジネス

米国株式市場=続伸、ハイテク株高が消費関連の下落を
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中