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ラーメンはスープから飲むべき? 90歳まで健康に生きる麺の新常識

2026年2月16日(月)14時20分
下方 浩史 (名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科教授*PRESIDENT Onlineからの転載)

血糖値を上げない麺選びの基準

麺類が引き起こす問題は他にもあります。カップ麺などのインスタント麺には、塩分とリンが多く含まれています。リンは体内で吸収されやすく、腎臓の血管に負担をかけるため、麺の食べ方に注意しないと慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが上がります。麺類を食べる際は、血圧や血糖値への配慮と共に、歯や腎臓も守らなければならないのです。

麺類の早食いは、米と同じく血糖値を急激に上昇させて下げる血糖値スパイクの原因となります。できるだけ血糖値の乱高下を回避する必要がある。糖質の過剰摂取は塩分同様、腎臓の血管に負担をかけますから、できるだけ血糖値が上昇しづらい麺類を選ぶべきです。


その基準として、麺類のGI値を参考にしてください。GI値とは、食品に含まれる糖質が、食後にどれくらい血糖値を上昇させるかを示した数値です。基準値は60で、最大値は100。GI値が高いほど、血糖値が上昇しやすく避けるべき食品です。

GI値が70を超えているものは、高GI食品に分類されます。ちなみに、白米のGI値は77〜88、食パンは95で、これに匹敵するGI値がある麺類はうどんです。

「素うどん」は絶対にNG

素うどんやざるそばは避けるべし。主な麺類のGI値は次のとおりです。

①うどん(80)、②そうめん(68)、③パスタ(65)、④中華麺(61)、⑤そば(54)。中華麺やパスタは、うどんに比べて精製度の低い小麦が使われることが多く、食物繊維が多いため、血糖値が上昇しづらい。

最もGI値が低いのはそばです。毛細血管を強くして血圧を下げる効果があるルチンなど、様々な栄養素が入っています。高齢者にとって麺ならそばが最適でしょう。

ただし、麺類だけでは圧倒的に野菜が不足しています。どの麺を食べるときも野菜を多く入れることを考えてください。うどんなら、野菜たっぷりの煮込みうどんがベスト。冷凍うどんであれば、基本的に食塩は不使用です。乾麺を使うのであれば、塩分の溶け出したゆで汁を捨てれば、多少は塩分のカットになります。

また、素うどんやかけそばだけの食事は避けて、副菜を足しましょう。春菊や舞茸など、できるだけ衣の薄い天ぷらを添えるようにします。一方で、大きなかき揚げや天かすは糖質が高く油も多いので、控えるようにしましょう。

高齢者に優しいのは山菜そばです。豊富に含まれる食物繊維は、食後の高血糖を抑えることにつながります。夏の定番、そうめんも、錦糸卵やネギなどのトッピングをたっぷりのせることが重要です。

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