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顔と足を見れば「血液ドロドロか」一発でわかる、心筋梗塞と脳梗塞になりやすい人の見た目の特徴とは?【写真あり】

2025年9月1日(月)12時15分
東丸貴信(医師) 笹井恵里子(ノンフィクション作家、ジャーナリスト)*DIAMOND Onlineからの転載
顔と足を見れば「血液ドロドロか」一発でわかる、心筋梗塞と脳梗塞になりやすい人の見た目の特徴とは?【写真あり】

H_Ko -shutterstock-

<血液がドロドロで、心筋梗塞や脳梗塞になりやすい人の「見た目」の特徴に迫ります。「顔」と「足」のある部位に出ているサインとは? ジャーナリストの笹井恵里子氏が聞きました。(東邦大学名誉教授 東丸貴信、聞き手/ジャーナリスト 笹井恵里子)>

「耳たぶのシワ」を見るとわかる心筋梗塞や脳梗塞になりやすい人の特徴

私は長年、平成横浜病院で総合健診センター長を務めてきました。体が健康であるかどうかは、血液検査や画像診断で確かめることが最も正確です。しかし、「見た目」でわかるサインもあるのです。特に血管や血液の状態がわかります。今回は3つのポイントを紹介しましょう。

まずは「耳たぶ」です。

耳たぶに斜めに深くシワが入っている人は、シワがない人と比べて、心血管疾患発症のリスクが高いという報告があります。なぜなら血管の状態と耳たぶにできるシワには深い関係があるのです。


年を取るとともに肌にシワが増えたり、髪が白くなったりするように、血管も弾力を失い、老化します。動脈の場合も、次第に硬く古いホースのようにもろくなり、血管の内腔が狭くなってしまうのです。これを「動脈硬化」といいます。動脈硬化が進むと血管内壁が傷み、傷んだ血管壁の表面では血栓(血液の塊)ができやすくなってしまうのです。

血栓でこの部位が詰まると、心筋梗塞や脳梗塞を生じやすくなります。図を使って説明しましょう。


【動脈硬化や血管病が起きる仕組み】

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1.塩分、脂質、糖分などの取りすぎ、喫煙、運動不足の積み重ねで血管に負担がかかると、血管内壁の内皮細胞などの組織成分が傷む

2.血液中の悪玉(LDL)コレステロールが増えると、血管の内側を覆う内皮細胞層の下に入り込む。これが変化して酸化すると、貪食細胞に食べられる。そして脂の塊(粥腫)になり、内膜が厚くなってこぶ(プラーク)ができる。大きくなると血管内が狭くなり、血流が悪くなる

3.プラークが破れて、そこにできた血栓が詰まると、血流が途絶える。脳の血管が血栓で詰まれば脳梗塞、心臓に血液を送る冠状動脈が狭まって血流が一時的に減少すると狭心症に、血流が途絶すると心筋梗塞になる

しかし問題は、動脈硬化が進んでも、痛みや不快感などの自覚症状がないことです。気づいたときには深刻な状態に陥っているケースが少なくありません。

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