もう満腹のはずなのに...甘いものが入る「別腹」の正体が判明【最新研究】
'Dessert Stomach' Is Real And It Lives in Your Brain
さらに対象を人間に移したフォローアップ実験で、研究チームは、ボランティアの被験者に点滴で糖が入った水溶液を投与し、その最中に脳スキャンを実施した。
この脳スキャンから、人間の脳でも、マウスと同じ脳の部位が糖に反応することがわかった。マウスと人間という2つの種において、「別腹」をつくりだす部位は、満腹であることを知らせるニューロンが、オピオイド受容体に隣接している場所だった。
この発見は、将来的に肥満症の治療に役立つ可能性がある、と研究チームは述べている。
「脳内にあるオピオイド受容体をブロックする薬剤は、すでに存在する。だが、食欲抑制剤を注射した場合に比べて、体重減少の度合いは少ない」と、フェンスラウは指摘した。
「こうした薬剤や他の治療と組み合わせた処方は、非常に効果的である可能性がある、とわれわれは考えている。とはいえ、この点についてはさらに調査する必要がある」とフェンスラウは述べた。
フェンスラウによれば今回の研究は、研究チームが計画している今後の研究対象領域の1つにすぎないという。
「われわれが調査を計画している、未解明の疑問はまだ数多く存在する」と、フェンスラウは本誌に語った。
「例えば、肥満状態になった時に、体には何が起きているのだろうか? オピオイドが伝わる経路が、肥満の悪化に一役買っているのだろうか? また、肥満はこの機能にどのような影響を与えているのだろうか? といった問いだ」と、フェンスラウは述べた。
(翻訳:ガリレオ)
【参考文献】
Minère, M., Wilhelms, H., Kuzmanovic, B., Lundh, S., Fusca, D., Claßen, A., Shtiglitz, S., Prilutski, Y., Talpir, I., Tian, L., Kieffer, B., Davis, J., Kloppenburg, P., Tittgemeyer, M., Livneh, Y., & Fenselau, H. (2025). Thalamic opioids from POMC satiety neurons switch on sugar appetite. Science, 387(6735). https://doi.org/10.1126/science.adp1510
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