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「香りを嗅ぐだけで血管が若返る」毎朝のコーヒーに驚きの血液サラサラ効果

2024年5月16日(木)19時55分
保坂 隆(精神科医)西崎 知之(医師、医学博士)*PRESIDENT Onlineからの転載

【コーヒーの香りを嗅ぐだけでも血管が若返る】

また、コーヒーには優れた「血液サラサラ効果」があることもわかり、脳血管疾患や心筋梗塞を心配するシニアには朗報となりました。しかも、香りを嗅ぐだけでも血管の若返りに役立つというのですから、驚きです。

香りは、鼻から脳に入るとリラックス回路を活性化しますが、コーヒーの香り成分に多く含まれるピラジン酸には血小板が固まるのを抑制する作用があるため、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクが抑えられるというわけです。

目覚めのコーヒー、食後のコーヒー、音楽を聴いたりテレビを見てすごす時間などの一杯のコーヒーで、しなやかで丈夫な血管が守られ、さまざまな病気が防げるのなら、こんなに楽で、ありがたい健康法はありません。

ぜひ、ゆっくりとコーヒーの味と香りを楽しんでみてください。

【活性酸素=悪玉説と呼ばれるようになったわけ】

ここで、活性酸素についてもふれておきましょう。

活性酸素は体の細胞や組織をサビさせて、老化、免疫低下、機能低下を招きます。もちろん、美容の大敵でもあります。

健康に気を使う人が増え、また、健康に関する情報も伝わりやすい今日、活性酸素=悪玉説はいまや多くの人の知るところになったと思いますが、じつはこの活性酸素、もともとは「いいやつ」なのをご存じでしょうか。

体に細菌や異物などが侵入してきたときは、これらと勇敢に戦い、撃退し排除してくれる正義の味方でした。

ところが、環境が汚染され、オゾンホールから紫外線が大量に降り注いだり、添加物の摂取などで、活性酸素が大量増員されるようになりました。おまけにストレスの多い生活を続ける現代人は、過剰に活性酸素を作り出すようになったのです。

そしてとうとう、増えすぎた活性酸素は健康な細胞まで攻撃してダメージを与えるようになってしまいました。とくに、悪玉コレステロールと結びついて起こす動脈硬化は、心臓病や重大な病気の原因になります。

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