村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
The Wrath of Todd
今回の冬季五輪のスノーボード男子ビッグエア決勝では、どの選手も高回転技を連発することに軽蔑を隠せない様子だった。ビッグエアは時に、競技の純粋性を重視する主義の者から「回れば勝てる」と冷笑される種目だ。
「私の親友、J2(スノーボーダーの故ジェイソン・ラスムス)がかつて言ったように『360度以上はただの繰り返し』だ」。日本代表の木俣椋真(りょうま)が2回目で1980(5回転半)を決めると、リチャーズはそうぼやいた。
その率直さにメダルを
これは序の口だった。試合後には、決勝そのものをこき下ろす発言がうっかりマイクに拾われた。「退屈だった。ものすごく退屈だった。予選のほうがずっと面白かった」
この発言については後に謝罪したが、そんなことをする必要はなかった。にわかファンにとっても、スノーボード界でも、リチャーズが信頼できるのは彼が率直だからだ。
筆者は長年、リチャーズはオリンピックにおける究極のX世代の1人だと考えている。彼が怒りの矛先を向けるのは大抵、表現豊かで反体制的なスノーボードのルーツを置き去りにして、より制約が多く商業化した「退屈」な競技に変えかねない権力者たちだ。
リチャーズは得点の最大化を狙う安全路線より、リスクを恐れず高みを目指すことを評価する。ならば、女子スロープスタイル決勝で口にした不信感や失望にも納得がいく。





