懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?

Under Unpredictable Censorship

2025年12月19日(金)12時22分
はちこ (「現代中華オタク文化研究会」サークル主)

一方、オタク文化には「圈地自萌」(自分たちの領域内で楽しむ)という不文律が存在し、同好が集う閉じたコミュニティーで趣味を深めるスタイルが主流だった。こうした狭いコミュニティーにおける長年のオタク活動を通じて、BL的な萌え要素への嗅覚が培われてきた。

制作側はこれら両者の特徴やニーズを的確に把握し、意図的なBL営業を仕掛けた。主演同士の親密さを演出し、ファンは彼らの些細な言動からBL的関係性を読み取り、カプ推しで作品の熱量を支える。


18年以降の『鎮魂』や『陳情令』『山河令』が現象級の人気作となったのは原作小説の力だけでなく、作中・作品外双方におけるカプ推しファンの集団的熱狂の産物と言えよう。

『陳情令』予告編 - ABEMA


だが、人気を経済価値へ変換するこのモデルは、影響力の大きさ故に検閲の標的となりやすい。ファンが組織化されているため、検閲がコミュニティー内部に浸透もしやすい。

懲役10年半という重すぎる罰

中国の検閲の最大の特徴は、ガイドラインが不明確であることだ。結果として第1に、自己検閲が深刻化する。各種投稿プラットフォームでスキンシップ描写が厳しく制限されているのは、その典型である。

第2に、コンテンツの内容よりも社会的影響が重視される。事前審査を通っても、公開後に問題視され規制される事例が後を絶たない。すなわち推し活や人気を基盤に収益化するモデルは、本質的にハイリスクだ。

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