最新記事
ドラマ

ドラマ版『エイリアン』には『ブレードランナー』的な魅力が――リドリー・スコットのDNAを継ぐ「非情」の世界

Mean and Honest Alien Franchise

2025年9月25日(木)17時13分
ジョシュア・リベラ
『エイリアン:アース』に登場するウェンディは、人工の体に少女の意識を注入された「ハイブリッド」

物語のカギを握るウェンディは人工の体に人間の少女の意識を注入した「ハイブリッド」 ©2025 FX PRODUCTIONS, LLC. COURTESY OF FX NETWORKS AND HULU

<人間の弱さと傲慢を容赦なく照射する『エイリアン:アース』は本家に忠実な良作――(ネタバレなし・レビュー)>

ドラマ『エイリアン:アース』(ディズニープラス スターで独占配信中)は、これまでの『エイリアン』シリーズが結末で描いてきた場面から幕を開ける。

【動画】『エイリアン:アース』予告編

宇宙船の乗組員たちが、最初から殺される運命だったことを悟る。雇い主の企業にとっては積み荷の怪物を地球に運ぶことが最優先で、貧しい乗組員は使い捨て。彼らは自然界でも人間社会でも食物連鎖の底辺にいる。


『アース』の第5話で制作のノア・ホーリーは時間を巻き戻し、第1話で地球に墜落した深宇宙探査船マジノ号内の惨劇を描く。リドリー・スコット監督が築いた堅固な骨組みを改造し、独自の『エイリアン』を展開する。

「宇宙では誰にも...」という第5話のタイトルは、オリジナルの宣伝文句「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」をもじったものだ。

ちゃっかりしているようだが、『エイリアン』の世界では当たり前。この作品群はコミックやゲームを含め、基本のモチーフをリミックスしながら新たな魅力を生み出してきた。『エイリアン』らしさを保ったまま大胆に再解釈を加えるのが、強みなのだ。

日本
【イベント】国税庁が浅草で「伝統的酒造り」ユネスコ無形文化遺産登録1周年記念イベントを開催。インバウンド客も魅了し、試飲体験も盛況!
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

医薬品メーカー、米国で350品目値上げ トランプ氏

ビジネス

中国、人民元バスケットのウエート調整 円に代わりウ

ワールド

台湾は31日も警戒態勢維持、中国大規模演習終了を発

ビジネス

中国、26年投資計画発表 420億ドル規模の「二大
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中