「セックスと恋愛を素直に見つめた」...米ロック界を席巻する性的マイノリティ歌手のラブソング

‘It’s Just Straight–Up How I Felt’

2025年4月25日(金)17時25分
デービッド・チウ(音楽ライター)

アルバムを締めくくる「ロスト・タイム」は感情をかきむしるような曲で、限りある人生についての思索とも言えるだろう。抑制の効いた調子で始まるが、3分の2ほどが過ぎたところで、賛歌のように力強いものに変化する。

ルーシー・ダッカス「ロスト・タイム」

「自分はいつか死ぬと本当に意識すると、どう生きるかがはっきりする。『与えられる愛があったのに、与えていなかった。なんて時間を無駄にしたんだろう』と、突然気付く。時間は貴重なもの。自分が抱く愛に正直になることに比べたら、ほかのことはどれも重要ではない」


広がりと雰囲気のあるサウンドは、プロデューサーのコリン・パストーレ、ドラマーのジェイク・フィンチなどのおなじみの協力者のほか、新たに手を組んだ才能によって膨らみを増している。

ルーシー・ダッカス、ホージア「ブルズアイ」

「ブルズアイ」では、アイルランド人歌手ホージアとデュエットを披露。ギタリストのブレイク・ミルズが共同プロデュースした曲もある。前作と同様、ブリジャーズとベイカーも参加している(ダッカスは最近、ベイカーと恋愛関係にあることを認めた)。

この先に目指すものは

ブリジャーズ、ベイカーとの共同作業について「お互いに必然だと思っているところがある」と、ダッカスは言う。「私たちは一緒に音楽を作る。それが自然なことで、2人と一緒だとすごく安心する」

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