最新記事

アート

アートシーンに息づくパンクロックのエネルギー

Nevermind the Picassos

2019年5月7日(火)19時00分
ダニエル・エーブリー

パンクロック関連のチラシやポスター、アルバムカバーなどの展示 COURTESY THE MUSEUM OF ARTS AND DESIGN

<パンクのグラフィックデザインに注目する、異色のアート展が聖地ニューヨークで開催中>

1970~80年代前半のパンクシーンは燃え上がってすぐに消えたが、文化やスタイルやデザインに与えた影響は今も続く。

ニューヨークのアート&デザイン美術館(MAD)で8月18日まで開催中の『生きるには速すぎ、死ぬには若すぎる パンク・グラフィックス1976~1986』は、英米のパンク&ポストパンク・ムーブメントをグラフィックデザインの観点から探るアート展だ。チラシやポスター、アルバムカバー、個人製作誌など400点以上が展示され、パンクロッカーのイギー・ポップやバンド「ラモーンズ」のメンバーらのインタビュー映像や、パンクとポストパンクの誕生を記録した写真も見られる。

「全て疑ってかかるパンクの精神は、エネルギーと色彩とノイズにあふれた革新的な作品とアイデアを提示するMADの精神そのものだ」と、MADのクリス・スコーツ館長は言う。

magc190507-rock02.jpg

PD REARICK; COURTESY OF CRANBROOK ART MUSEUM

今回はミシガン州のクランブルック美術館が昨年開催したものをニューヨーク向けにアレンジ。マンハッタンのクラブCBGBのチラシ、ラモーンズのコンサートのポスターや記念品などNYパンクゆかりの品が並ぶ。「パンクの表現形態は常に視覚的だ」と、クランブルック美術館のアンドルー・ブラウーベルト館長は言う。「ファンのファッションやステージでのパフォーマンスから印刷物のデザインまで、パンクのエネルギーは音楽を超えて強力なサブカルチャー現象になってきた」

<2019年4月30日/5月7日号掲載>

201904300507cover-200.jpg

※4月30日/5月7日号(4月23日発売)は「世界が尊敬する日本人100人」特集。お笑い芸人からノーベル賞学者まで、誰もが知るスターから知られざる「その道の達人」まで――。文化と言葉の壁を越えて輝く天才・異才・奇才100人を取り上げる特集を、10年ぶりに組みました。渡辺直美、梅原大吾、伊藤比呂美、川島良彰、若宮正子、イチロー、蒼井そら、石上純也、野沢雅子、藤田嗣治......。いま注目すべき100人を選んでいます。

ニューズウィーク日本版 教養としてのミュージカル入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

南アフリカ、25年成長率は1.1% 中銀・政府予想

ワールド

イランとの対話に応じる可能性、トランプ氏インタビュ

ビジネス

ECB、イラン戦争でも金利変更急ぐべきではない=政

ワールド

「イラン国民は専制政治のくびき脱するべき」、イスラ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 6
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 7
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 8
    トランプも無視できない? イランで浮上した「危機管…
  • 9
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 10
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中