最新記事
BOOKS

学びの速度が速い人は「意外性」に敏感だった...思考が深まる「ケンブリッジ式コミュニケーション」4つの実践ステップとは?

2026年1月23日(金)13時20分
飯田史也 (ケンブリッジ大学工学部教授)
ひらめき

Jutharat Jaroenwong-shutterstock

<ケンブリッジ大学が育てる「考える力」は4ステップで学びを回す...>

ケンブリッジが世界にインパクトを与える人材を生み出し続けているのは、天才が集まっているからではない。学びを深めるための、精緻な「しくみ」があるからだ。

「学びとは何か」を800年にわたって問い続けてきたケンブリッジ大学の「学びの掟」とは? 飯田史也・ケンブリッジ大学工学部教授による話題書『あなたの一生を支える 世界最高峰の学び』(日経BP)の「第3章 学びのコミュニケーションを極める」より一部編集・抜粋。


◇ ◇ ◇

学びの構造を持つコミュニケーションのための4ステップ

本質的な学びには、他者との対話が不可欠です。ただし、それは雑談のようなやりとりだけではなく、学びに向かう構造を持った対話でなければなりません。ここでは、学びを深めるための4ステップ・コミュニケーションの方法を紹介します。


1.聞く・読む(準備・インプット)

まずは、学びたいテーマに関する知識や情報を集めます。これは、対話のための「準備」にあたります。教科書を読んだり、インターネットで調べたりして、必要な素材を手に入れましょう。

2.理解する(意味、関連づけ)

次に、集めた情報を自分なりに理解し、解釈します。聞いたことや読んだことを、自分の言葉でまとめてみましょう。問題集に取り組んだり、「なぜそうなのか」を自分で考えてみるのも大切です。ここでの理解が、次のステップの土台になります。

3.表現する(アウトプット)

理解したことを、自分の言葉や行動で外に出す段階です。どれだけわかったつもりでも、他者に伝えたり実際に説明したりしない限り、学びは自分の中に根づきません。

理解したことを自分の言葉で書き記してみてください。思い切って誰かに話してみることで、自分の理解の穴や強みが見えてくることもあります。

4.発展させる(思考の展開)

最後に、得た理解をさらに広げます。知識は必ず他の事柄とつながっています。学んだ内容を他の分野と結びつけたり、新しい問いを立てたりすることで、学びは大きく発展します。一緒に学ぶ仲間がいれば、相手の意見を聞くことで自分では思いつかなかった視点に気づくこともできます。

この4ステップ・コミュニケーションは、単なる情報収集で終わる学びからの脱却を意味します。「聞く・読む」だけでなく、「理解する」「表現する」「発展させる」という流れを繰り返すことで、学びは深まり、自分の中に根づきます。

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

午前のドルは155円前半へ下落、売り地合い続く ド

ワールド

韓国企画財政相、米投資案件を事前審査へ 法案可決前

ワールド

アングル:トランプ政権2年目、支持者が共有する希望

ビジネス

午前の日経平均は大幅続伸、史上最高値更新 政策期待
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業績が良くても人気が伸びないエンタメ株の事情とは
  • 4
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 7
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 8
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 9
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 10
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中