[ソウル 10日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正氏は9日に始まった米韓合同軍事演習について、地域の安定を損なう「挑発的で攻撃的な戦争演習」だとし、武力誇示が「想像を絶する恐ろしい結果」を招く可能性があると指摘した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が10日に報じた。
米韓の軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」は北朝鮮に対する「常習的な敵視政策」を示すもので、「地域の安定をさらに破壊する」と述べた。
演習は米韓両軍の兵士1万8000人超が参加し、北朝鮮の「領土、領海、領空、宇宙・サイバー空間で昼夜を問わず」行われていると主張。そのような武力誇示は「想像を絶する恐ろしい結果」を招く可能性があると警告した。
さらに、最近の世界的な地政学的危機やさまざまな国際的事象は、敵対勢力の軍事活動に防御か攻撃か、演習か実戦かという区別がないことを示していると述べた。
米韓は演習について「防衛的な性質」で、北朝鮮の核兵器に関する抑止シナリオを組み込むとしている。演習は19日まで行われる。
演習は米国とイスラエルがイラン攻撃に踏み切るという機微なタイミングで実施されたと識者は指摘する。
慶南大学の林乙哲教授は、攻撃力こそが最も信頼できる抑止力とする与正氏の主張はイランと同じ運命をたどるまいという決意を反映しており、核兵器を放棄すれば破滅を意味するというメッセージを改めて国内外に発信したと指摘した。
一方、KCNAによると、金総書記は中国の習近平国家主席に書簡を送り、両国関係が今後も緊密に発展していくと信じていると伝えた。書簡は金氏の党総書記再任を祝う習氏からのメッセージへの返答として送られた。