最新記事
日本経済

外国人の派遣社員39.9万人は「異常な数」...ビザ別に見ると分かる就労制度の抜け穴・問題点

2025年12月19日(金)21時05分
海老原嗣生 (雇用ジャーナリスト、大正大学客員教授)
日本には240万人近くの「外国籍」就労者がいる

日本には240万人近くの「外国籍」就労者がいる。ビザの種類別に見ると、最も人数が多いのは技能実習生で、その次が「技術/人文/国際」ビザだ aijiro-shutterstock


<「不法滞在者が増え、犯罪を犯している」「外国人が日本の年金・医療にただ乗りしている」などと騒がれるが、実際はどうなのか。雇用の専門家である海老原嗣生氏が、日本の労働市場の現状から、外国人労働者をめぐる制度の仕組み、課題までを扱った新刊『外国人急増、日本はどうなる?』(PHP新書)より一部を抜粋する>

※シリーズ第3回(全4回)

外国人はどのような形で仕事に就いているのか

日本には240万人近くの「外国籍」就労者がいますが、その総数の伸びは、コロナ禍の2020~2022年を除くと、おおよそ年間20万人前後で推移してきました。直近は約26万人と少々オーバーペースが気になるところです。
『外国人急増、日本はどうなる?』
いったい彼・彼女ら外国人は、どうやって職に就いているのでしょうか? その疑問に答えるために、就労するためのビザの種類から、対象が多い順に説明することにしましょう。

【海老原嗣生氏に聞く】YouTube対談を見る
>>>【外国人問題、語られない98%の核心】雇用専門家がデータ分析/社会保障は外国人優遇か?/問題は"忌避者"の犯罪率/外国人材が残す数千億円で「世界制覇」大戦略/技能実習生は安くない/留学生は黄金人材

① 技能実習生    47.1万人
② 技術/人文/国際 41.1万人
③ 永住者      38.3万人
④ 留学生      31.1万人
⑤ 特定技能     20.7万人
⑥ 定住者      12.7万人

上の分類について、以下、補足しておきます。

技能実習生(①)と特定技能(⑤)、そして留学生(④)については、後段で詳しく書きます。

永住者(③)とは主に、「日本に10年以上在留し、そのうち半分以上の期間、就労していた場合に認められる」資格となります。定住者(⑥)は、南米などに移民した元日本人の2世・3世を指します。

昨今問題が山積の「技術/人文/国際」ビザ

「技術/人文/国際」(②)は字面からすると、とても高度な技術や知識を持つ人が日本に来ているように見えますが、中身は異なります。この資格で在留する人の多くが、大学を卒業した「普通のビジネスパーソン」です。後述しますが、日本の大学を出て、新卒で就職する海外の留学生もこのビザを取得しています。

日本企業
変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本のスタートアップ支援に乗り出した理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国、銅の戦略備蓄増強へ=業界団体幹部 

ビジネス

中国サービス部門民間PMI、1月は小幅改善 雇用が

ワールド

NZ失業率、第4四半期は5.4%に悪化 10年ぶり

ビジネス

丸紅、通期の純利益5400億円に上方修正 増配と自
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 3
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?
  • 4
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 7
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 8
    最長45日も潜伏か...世界が警戒する「ニパウイルス」…
  • 9
    ICE射殺事件で見えたトランプ政権の「ほころび」――ア…
  • 10
    アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 7
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 8
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 9
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 10
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中