最新記事
日本経済

「貯め込む日本企業」に金融庁が迫る...高市政権注視、「80兆円マネー」の行方

2025年11月6日(木)14時10分

昨年の総裁選で言及、現預金への課税案も

高市首相も、企業内に貯まった現預金の活用に強い関心を寄せる。昨年の自民党総裁選時には、ガバナンス・コードを改定し、内部留保の使途を明示させるべきと主張した。21年に出版した著書では、賃上げに向けて企業の現預金に課税する案を提言。「昇給を計画している企業については、現預金課税を免除する方法もある」と記した。

物価上昇を差し引いた実質賃金上昇率のマイナスが続き、国民の経済的不満が募る中、高市政権がキャッシュリッチ企業への働きかけを今後強める展開も考えられる。

連合は先月、26年の春季労使交渉(春闘)の目標賃上げ率を前年と同じ「5%以上」にすると発表したが、米関税などに伴う景気の不透明感が漂う中、実現を懸念する声も出ている。ただ、大企業だけでなく「コロナ禍後は、中堅・中小企業の現預金保有規模が増加し続けている」(日本政策投資銀行)といい、キャッシュ・ホーディング問題を巡る議論が熱を帯びれば、国内企業全体の賃上げ余力の拡大につながる可能性もありそうだ。

(小川悠介 編集:橋本浩)



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 総力特集:ベネズエラ攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月20号(1月14日発売)は「総力特集:ベネズエラ攻撃」特集。深夜の精密攻撃で反撃を無力化しマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ大統領の本当の狙いは?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロ、グリーンランド占領説を一蹴 西側の「二重基準」

ワールド

米、メキシコに麻薬製造施設への軍事作戦容認を要求=

ビジネス

FRBは物価目標達成に注力を、雇用は安定=シカゴ連

ワールド

欧州諸国がグリーンランドで軍事演習準備、要員派遣 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 3
    イランの体制転換は秒読み? イラン国民が「打倒ハメネイ」で団結、怒りの連鎖が止まらない理由
  • 4
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 8
    年始早々軍事介入を行ったトランプ...強硬な外交で支…
  • 9
    母親「やり直しが必要かも」...「予想外の姿」で生ま…
  • 10
    中国、欧米の一流メディアになりすまして大規模な影…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中