最新記事

日韓関係

「ユニクロCFは慰安婦を侮辱!」 韓国で非難殺到、店舗前1人デモやパロディ動画も

2019年10月23日(水)11時00分

問題となったユニクロのCF。現在韓国では放送を取りやめている。MBC NEWSDESKより

日韓関係が悪化する中、カジュアル衣料品大手ユニクロが、人気商品フリースのCMを巡り、韓国で非難を浴びている。徴用工や従軍慰安婦問題の犠牲者をあざけているとして、店舗前で抗議が行われるなど、同社に対し、謝罪を求める動きが出ている。

このCMは、98歳のファッションアイコン、アイリス・アプフェルさんと、13歳のファッションデザイナー、ケリス・ロジャースさんが共演。ロジャースさんが、10代の頃はどういう服を着ていたか質問し、アプフェルさんが「I can't remember that far back!(そんな前のこと覚えていないわ!)」と答える内容だが、韓国語の字幕では「Gosh! How can I remember something that goes back 80 years?(80年も前のことをどうしたら覚えていられるの?)」と意訳され、これが問題視された。

ユニクロは19日、韓国で同CMの放送を取りやめた。

韓国の同社関係者は、ロイターに対し匿名を条件に「慰安婦など日韓の問題に触れる意図はなかった」と説明した。

動画投稿サイト「ユーチューブ」では、韓国の学生が19日に投稿したユニクロのCMのパロディー動画が、2日間で10万件超の視聴を集めたほか、ソウルのユニクロ店舗前では「80年前の植民地支配──私たちは覚えている!」と書かれた看板を掲げて抗議する人の姿が見られた。

ユニクロは、日韓摩擦を背景にした不買運動で、すでに韓国での売上高が打撃を受けており、顧客も激減している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



一連の騒動を伝える現地メディア MBCNEWS / YouTube

20191029issue_cover200.jpg ※10月23日発売号は「躍進のラグビー」特集。世界が称賛した日本の大躍進が証明する、遅れてきた人気スポーツの歴史的転換点。グローバル化を迎えたラグビーの未来と課題、そして日本の快進撃の陰の立役者は――。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米AMD、第2四半期業績見通しが市場予想上回る A

ワールド

米最高裁、トランス兵士排除の大統領命令を当面容認

ビジネス

米財務長官と通商代表、中国高官と今週スイスで会談へ

ビジネス

世界のM&A、4月は20年余りぶりの低水準 米相互
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗と思え...できる管理職は何と言われる?
  • 4
    分かり合えなかったあの兄を、一刻も早く持ち運べる…
  • 5
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 6
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 7
    「欧州のリーダー」として再浮上? イギリスが存在感…
  • 8
    首都は3日で陥落できるはずが...「プーチンの大誤算…
  • 9
    メーガン妃の「現代的子育て」が注目される理由...「…
  • 10
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中