最新記事

日米通商交渉

日米首脳、貿易協定で合意署名 自動車追加関税の発動回避を確認

2019年9月26日(木)08時09分

日本からの自動車部品関税撤廃は協議継続

一方、米国は日本からの切り花、しょうゆなどのほか、工作機械、蒸気タービン、自転車などの幅広い工業機器に対する関税を撤廃または引き下げる。

焦点の自動車・自動車部品については、個別品目の関税の撤廃・削減の方法やスケジュールを定めた譲許表に「さらなる交渉による関税撤廃」を明記した。茂木外相は「具体的な撤廃時期は今後の交渉の中で決まって行く」とし、「自動車は電動化など大変革期にあり、どのような部品が重要か見極め、協議するのが大切」と指摘した。

USTR代表、「追加関税発動は意図せず」

共同声明には「これらの協定が誠実に履行されている間、協定や共同声明の精神に反する行動を取らない」との文言が盛り込まれた。

茂木外相は会見で、「この協定に反するような対応がなければ誠実に履行されていると考えるが、その間については、追加関税が課されることはないことを首脳会談で安倍首相がトランプ大統領に確認している」と説明した。

日本側は、米通商拡大法232条に基づく安全保障上の観点で日本車に関税を発動しないという確約を米側に求めていた。これについてライトハイザーUSTR代表は、同232条に基づく日本への関税発動は米国の意図するところではなく、両国とも誠意を持って問題に取り組んでいくと述べた。

その他、デジタル分野ではソフトのダウンロードへの課税などが禁止される。

*内容を追加します。

(竹本能文 編集:田中志保)

[国連 25日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨

ビジネス

FRB、12月1日でバランスシート縮小終了 短期流

ビジネス

FRB0.25%利下げ、2会合連続 量的引き締め1

ワールド

ロシアが原子力魚雷「ポセイドン」の実験成功 プーチ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 3
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 6
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 7
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    怒れるトランプが息の根を止めようとしている、プー…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中