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2010.01.21

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柳井正(1949-)

「ファッション業界は人の保守性を無視している」

2010年1月21日(木)12時09分

[2000年11月15日号の掲載記事を2006年2月1日号にて再録]

 昨年アメリカに進出したファーストリテイリングは、イギリスで失敗して撤退した経験がある。イギリス進出を果たす約1年前、ユニクロの生みの親、柳井正社長に本誌・糸井恵がインタビューした。

----ユニクロはGAPのクローンにすぎないと言う人もいるが。

 GAPとは商品構成の考え方が全然違う。GAPはアメリカのライフスタイルを売る店。われわれは単品としての服を売る。上から下までそろえてもらうことは考えていない。ユニクロの服はエルメスやグッチにも、GAPにも合う。

----最初の海外進出地にイギリスを選んだのはなぜか。

 先進国に出たいと思った。アメリカは競争が激しい。ヨーロッパで「ショーウインドーとしての都市」という意味では、パリかロンドンがいいと思った。イギリスと日本は国民性が似ている。

----イギリスでも受け入れられる自信があるのはなぜか。

 昔は日本でも、東京と大阪の流行が違う時代があった。今では国内で時間差はないし、世界でもそれは同じではないか。東京とロンドンで同じものが売れると証明した人はいないので、それをやる最初の人間になりたい。

----平凡な服を売ると言っているが、毎年のトレンドは意識しなくてはならないのでは?

 それは当然だ。だが人の服に対する好みはわりと保守的なのではないか。ファッション業界は、そういう保守性を無視している。

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