「ぎこちなさ」に魅せられる...少年の成長譚『アイヌモシㇼ』の配役がもたらす説得力
アイヌの現在や歴史をテーマにしたドキュメンタリーやコミックは数多いけれど、劇映画は意外に少ない。この夏に話題になった『山女』の福永壮志監督が2020年に発表した本作以外では、もうすぐ公開される『カムイのうた』と『ゴールデンカムイ』くらいだろうか。理由の1つは、アイヌとして説得力のある外見を持つ俳優が少ないからだろう。だからカントとデボと母エミだけではなく本作の主要キャストは、ほぼ全て実際のアイヌやその末裔たちだ。もちろん演技はプロじゃない。
ところが、そのぎこちなさが邪魔にならない。むしろ映画に貢献している。なぜだろう。もう一度観返したい。
『アイヌモシㇼ』(2020年)
監督/福永壮志
出演/下倉幹人、秋辺デボ、下倉絵美、OKI
<本誌2023年10月10日/17日合併号掲載>
『ある日、家族が死刑囚になって』を考えるヒントにして 2026.03.11
脚本・監督も主演2人も素晴らしい......僕の大切な『オアシス』は奇跡を見せてくれる 2026.02.11
大評判作『ワン・バトル・アフター・アナザー』が感じさせるアメリカの「反復力」 2026.01.29
『私は確信する』が教える「確信」することの危うさ 2025.12.24






