河東哲夫
外交官の万華鏡

いきり立つ「台湾有事」に盲点あり

2022年06月01日(水)14時30分

半導体の受託生産で世界シェア5割を誇るTSMCの工場(台中市)I-HWA CHENGーBLOOMBERG/GETTY IMAGES 

<ひとまず静まっている中台情勢を見れば、日本が「有事」をネタに国防予算を強化するのは不要な装備を増やすだけ>

このところ「台湾の民主主義防衛」とか「台湾有事への対応」など、勇ましい言葉がよく聞かれる。

5月のバイデン米大統領来日時のクアッド(日米豪印戦略対話)首脳会議やインド太平洋経済枠組み(IPEF)の発足など、どれも中国封じ込めが念頭にある。

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プロフィール
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河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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