コラム

英リーブス財務相、議会で「泣き出す」一幕も...自称「鉄の財務相」は、首相に見捨てられた?

2025年07月03日(木)18時35分

「重要なのは政権の財政的信頼性だ」

「重要なのはこの政権の財政的信頼性だ。165議席の実質的な多数があっても、冬の燃料費も個別自立手当も改革できないように見える。英国の財政が直面する根深い構造的な課題に対処してくれることを願う人々にとって良い兆候とは言えない」(ミラー副所長)

就労年齢の障害・就労不能手当の申請者は19年、イングランドとウェールズで300万人(人口の13人に1人に相当)。IFSの調査では今年3月時点で400万人(人口の10人に1人)に急増している。公的年金受給年齢の引き上げで就労年齢人口が増えたためとの見方もある。

19年以来累計で28.4%にも達するインフレの穴を埋め切れないのが原因と筆者はみる。この痛みを社会全体で分かち合うことができるのか。労働党議員が政権の方針より選挙区の声を優先する傾向が強まる中でスターマー首相とリーブス財務相は一段と厳しい財政運営を迫られる。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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