【銘柄】「ファナック」は新時代の主役か...フィジカルAIの覇権争いで投資家が期待を寄せる理由
ファナックは、2016年からエヌビディアとAIプラットフォームを用いた未来の工場づくりに向けた協業を進めてきました。その一方で、同社は長年にわたり秘密主義を貫いてきましたが、昨年末に自社ロボットの開発プラットフォームをオープン化し、業界に驚きが広がりました。
フィジカルAIの本格化を前に、収益の源泉がハードウェアからソフトウェアに変わりつつあることも背景となったもようです。「エヌビディアのAIインフラとファナックの最高のハードウェアを組み合わせて使いたい」という顧客の大手製造業からの強い要望も、きっかけとなりました。
オープン化により様々な企業や研究機関が開発できるようになったため、コントローラーやソフトウェアがすべて入ったロボットを販売することで、フィジカルAIのインフラとして使ってもらおうという目論見です。
ファナックは1月に今期(2026年3月期)の連結売上高予想を上方修正しました。売上高6%増、営業利益9%増の増収増益を見込んでいます。
昨年末に開催された国際ロボット展では、フィジカルAIの新技術や新型ロボットを展示し、注目を集めました。会社側は、すでにフィジカルAIを搭載したロボット1000台を受注し、さらに数千台の商談が進んでいる......とし、来期には業績に貢献すると見られています。
製造業の現場では何よりも「止まらない・壊れない」という信頼性が求められます。まさに信頼性が強みの自社ハードウェアとエヌビディアとの連携により、フィジカルAI時代のプラットフォーマーへと変わりつつあるファナック。投資家の注目度はさらに高まりそうです。
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[筆者]
佐々木達也(ささき・たつや)/証券アナリスト、金融ライター
金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。
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