コラム

勝利宣言をしたスタージョン党首。独立への思いを語る:スコットランド議会選挙

2021年05月11日(火)12時30分

スタージョン氏は、コロナ禍がおさまるまでは、住民投票は行わないと選挙前から明言している。「すぐに仕事に戻り、いつもの生活に戻って、そして回復に向けての次のステップを導く決定をすることになるだろう」と述べている。

票を伸ばした緑の党

今後、共同歩調をとる事になるスコットランド緑の党の、共同党首ローナ・スレーターは、同党が「記録的な結果」を得たと言った。

「スコットランド緑の党が大変重要な役割を果たしたことで、有権者は、スコットランド議会に、独立支持派が多数を占めることをもたらしました。そして、ボリス・ジョンソンは、この民主的委任を認識する義務があります」と勝利の弁を述べた。

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緑の党のローナ・スレーター共同党首。カナダ出身で、再生可能エネルギーのエンジニア。気候変動の研究のために南極への旅行経験もある。同党のyoutubeより。

女性議員の数が大幅に増える

スタージョン氏も、スレーター氏も女性である。国民党は、引退した議員のあとに、積極的に女性の立候補者を立てた。そのおかげもあって、今回スコットランド議会では、129人中、58人が女性で、約45%も占める事になった。

さらに、非白人の女性として、国民党のカウカブ・スチュワートと保守党のパム・ゴザルが初めて選出された。労働党のパム・ダンカン=グランシーも女性で、常用の車椅子使用者としては初めての当選者となった。

そして、今回の当選者の3分の1が、スコットランド議会の新しい顔ぶれとなった。なんとフレッシュな議会だろうか(日本とえらい違いだ)。

13日(木)には新議会の初会合が行われ、議員たちの宣誓式が行われる予定。


※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

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プロフィール

今井佐緒里

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出合い、EUが変えゆく世界、平等と自由。社会・文化・国際関係等を中心に執筆。ソルボンヌ大学(Paris 3)大学院国際関係・ヨーロッパ研究学院修士号取得。日本EU学会、日仏政治学会会員。編著に「ニッポンの評判 世界17カ国最新レポート」(新潮社)、欧州の章編著に「世界が感嘆する日本人~海外メディアが報じた大震災後のニッポン」「世界で広がる脱原発」(宝島社)、連載「マリアンヌ時評」(フランス・ニュースダイジェスト)等。フランス政府組織で通訳。早稲田大学哲学科卒。出版社の編集者出身。 仏英語翻訳。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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