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焦点:ECB総裁後任、ノット氏・デコス氏有力 理事会3ポスト一括決着も

2026年02月19日(木)02時26分

写真は国際決済銀行(BIS)のパブロ・エルナンデス・デコス総支配人。香港で2023年11月撮影。REUTERS/Tyrone Siu/File Photo

Francesco ‌Canepa

[フランクフルト 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラ‌ガルド総裁が早期に退任した場合、オランダ中央銀行前総裁のクラース・ノッ​ト氏や、国際決済銀行(BIS)のパブロ・エルナンデス・デコス総支配人(スペイン中央銀行前総裁)らが後任の最有力候補とみられている。

エコノミ⁠ストらは、ラガルド総裁早期退任の場合、​欧州首脳らが来年に空席となるECB理事会の3つのポスト(ラガルド総裁自身のポスト、2027年5月満了のチーフエコノミスト・フィリップ・レーン氏のポスト、27年末のイザベル・シュナーベル理事のポスト)を一括して埋めることに合意する可能性が高まったと述べた。これらのポストのうち2つについては、ノット氏とデコス氏が最有力候補とみられている。つまり、総裁の座を獲得できなかっ⁠た場合でも別のポストを獲得できる可能性がある。

ノット氏とデコス氏はともに、トランプ米大統領による連邦準備理事会(FRB)への利下げ要求にみられるような政治的圧力からECBを守り、金利政策の決定に大⁠きなサプラ​イズをもたらさない、経験豊富な中央銀行家とみられている。

ダンスケ銀行のチーフストラテジスト、ピート・ヘインズ・クリスチャンセン氏は「これらの決定は互いに関連し、何らかの配慮がなされることは確実だ。時期も近いし、候補者も同じだ」と述べた。

<タカ派とハト派>

ノット氏はタカ派で、マリオ・ドラギ前総裁の下でECBが採用した金融緩和政策にしばしば反対していたが、昨年6月に任期満了を迎える頃には態度を和らげていた。

デコス氏は昨年夏に国際決済銀行(BIS)トップに就任したばかりだ。ハト派だが、22年にインフレが⁠急上昇した際には主張を転換した。

ラガルド氏の退任が近い将来に迫った場合、ノット氏に有‌利となる可能性がある。

ピクテ・ウェルス・マネジメントのマクロ経済調査責任者、フレデリック・デュクロゼ氏は「ノッ⁠ト氏の勝⁠利の可能性を高める可能性がある。同氏は実利的なタカ派として信頼性と評価が高い」と述べた。

同氏は、低金利はドイツやオランダなど欧州北部の債務の少ない国よりも、イタリアやギリシャなど債務を抱える南欧諸国に有利だと指摘。デコス氏はややハト派すぎるという印象を与えるかもしれないとした。

一方、ノムラのエコノミスト、アンジェイ・シュチェパニアック氏は、オランダと違いスペインはこれまでECB総裁を‌輩出したことがないうえ、EU首脳陣は政策タカ派のクロアチア中央銀行総裁ボリス・ブイチッチ氏をECB副総​裁に選ん‌だばかりだと指摘し、この2つの要素が⁠デコス氏に有利に働くだろうと述べた。

ドイツでは、ド​イツ連邦銀行総裁のヨアヒム・ナーゲル氏がECB総裁ポストに関心を示している。現ECB理事のシュナーベル氏も同様の姿勢を示しているが、任期は更新できないため、理事会に留まるには法的問題が生じる可能性がある。

フランクフルトにECB本部を置きながら、ドイツはこれまで一度も総裁職を務めたことがない。

エコノミストらは、候補者全員が有能であり、金利設定時に政府の圧力を受けないことを誇りとするECBの継続性を保証するとの見方で一致‌している。

<ワイルドカード>

ECBウオッチャーは、指名時のラガルド氏自身のように、ECB総裁を選出するユーロ圏政府が意外な名前を思いつく可能性があるとも警戒する。

ECB総裁人事は通常、欧州連合(EU)の執行機関であ​る欧州委員会委員長の職務も絡む広範な交渉の一環である。前回は⁠ドイツのフォンデアライエン氏が委員長に選出され、フランスがECB総裁のポストを確保することになった。

シン・アイス・マクロエコノミクス・コンサルタントの創設者、スパイロス・アンドレオプロス氏によると、フォンデアライエン氏の任期が29年までであるこ​とを考えると、ラガルド氏が早期に退任すれば両ポストの任期が連動しなくなる可能性があるという。

ABNアムロは「次期総裁人事について確固たる確信を持つには、まだ時期尚早だ。今回の決定には政治的な要素が多分に含まれており、新たな候補者が誕生する可能性がある」と述べた。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は18日、ラガルド総裁が2027年10月の任期満了前に退任する予定だと報じた。

ロイター
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