Nate Raymond
[ボストン 17日 ロイター] - トランプ米大統領が国立公園や国定史跡などから奴隷制、先住民への迫害、気候変動などに関する説明書きを撤去するよう命じたことに対して、環境保護団体や歴史家、科学者らが17日、その執行差し止めをボストンの連邦裁判所に求める訴訟を起こした。
トランプ氏は2025年3月に発した大統領令で、これらの説明書きを「歴史の誤った修正」と呼び、内務省に取り外しを指示していた。
ただ、フィラデルフィアの独立国立歴史公園で撤去された奴隷制に関する解説パネルについては、既に連邦裁判所が市民団体らの訴えを認めて復元を命じている。
今回の訴訟は、430以上の国立公園施設の運営方法を定めた議会の規定に内務省が違反して公園から標識や展示物を撤去したことや、なぜ各種標識や展示物を撤去する必要があるかについて合理的な説明がない点を指摘した。
国立公園保護協会の幹部は「科学を検閲し、米国の歴史を国立公園から消し去ることは、これらの素晴らしい場所、そしてわれわれの国が象徴する全てへの直接的な脅威だ」と批判している。
訴状によると、トランプ氏の指示を受けたバーガム内務長官が従ったことで、国立公園局は全米の公園で数百もの標識や資料を特定し、撤去が始まっているという。
例えばメーン州のアカディア国立公園に設置されていた、気候変動が同公園に与える影響や、同地域の先住民族にとってキャデラック山が持つ重要性に関する記述などが取り払われた。