ニュース速報
ワールド

英独など欧州諸国、洋上風力発電の大企業共同プロジェクトに合意

2026年01月27日(火)10時04分

写真は、ドイツ・ハンブルクで開催された「北海サミット」に参加した、ルクセンブルクのデレス経済・中小企業・エネルギー・観光大臣(左)と、ドイツのライヒ経済大臣(右)。1月26日、ハンブルグで撮影。REUTERS/Jonas Walzberg

Andreas ‍Rinke

[ハンブルク/ベルリン/ロ‌ンドン 26日 ロイター] - 英国、ドイツ、デンマークやその他欧州諸国は26日、ドイツ・ハンブルクで開催された「北海サミット‌」でクリーンエネルギー​協定に署名し、洋上風力発電の大規模共同プロジェクトを通じて100ギガワット(GW)の電力容量を実現することを約束した。

署名国にはベルギー、フランス、アイスランド、アイルランド、ルクセンブルク、オラン‌ダ、ノルウェーも名を連ねた。

今回の合意からは、西欧や北欧の各国政府がエネルギー安全保障強化の手段として風力発電に引き続き注力する考えであることがうかがえる。

先週の世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)でトランプ米大統領が、風力発電に依存する国は損失を出していると述べ、欧州の低炭素エネルギーへの移行を批判したのに真っ向から反対する形だ。

デンマークのフレデリクセン首​相は「グリーンエネルギーは地球にとって唯一有益⁠で、われわれのエネルギー安全保障を強化する。洋上風力発電への‍投資により、われわれは(エネルギー)輸入への依存度を減らし、エネルギーの未来をコントロールできる」と語った。

欧州連合(EU)加盟各国は26日、ロシア産天然ガス輸入を2027年終盤までに停止する措置を最終承認したが、新たに‍生じた供給不足はEUが確保を目指す「エネルギー主権」に‍影を落‌としている。

こうした中で洋上風力発電によって新‍たに100GWが提供されれば、欧州の電力市場を好転させると期待されている。

業界団体ウィンドヨーロッパのデータによると、既に陸上と洋上の風力発電の容量は欧州の消費電力の19%に相当する258GWに達しているという。

また今回の合意により、シー⁠メンス・エナジーやGEベルノバなどの送電網技術メーカー、RWEやオーステッドといったプロジェクト開発業者、ベ⁠スタスなどの風力タービンメーカーが‍恩恵を受けそうだ。

英国のナショナル・グリッドとドイツのテネットは、北海における両国の洋上風力発電施設を結ぶ送電網を共同開発し、電​力を供給すると発表した。

ドイツとデンマークは、デンマークのボルンホルム島沖に建設予定の洋上風力発電施設の資金調達費用を分担することで合意。この施設は約300万世帯に電力を供給すると見込まれている。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国境警備隊のボビーノ司令官解任、米誌報道

ビジネス

英インフレ期待、1月は3カ月ぶり高水準=シティ・ユ

ワールド

焦点:FRB金利据え置きへ、中銀独立性への脅威が影

ワールド

地中海で数百人が死亡・不明、悪天候で移民船遭難相次
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 5
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 6
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 7
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 8
    中国、軍高官2人を重大な規律違反などで調査...人民…
  • 9
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中