ベネズエラ、麻薬犯罪組織の存在否定 米のテロ組織指定「ばかげている」

　ベネズエラ政府は２４日、米政府が同日にも麻薬犯罪組織「カルテル・デ・ロス・ソレス」を外国テロ組織（ＦＴＯ）に指定しようとしていることについて、存在しない集団をテロ組織に指定する計画は「ばかげている」と指摘した。カラカスで１８日撮影。ベネズエラ大統領府提供（２０２５年　ロイター）

［２４日　ロイター］ - ベネズエラ政府は２４日、米政府が同日にも麻薬犯罪組織「カルテル・デ・ロス・ソレス」を外国テロ組織（ＦＴＯ）に指定しようとしていることについて、存在しない集団をテロ組織に指定する計画は「ばかげている」と指摘した。

トランプ政権は、カルテル・デ・ロス・ソレスにはベネズエラの高官が関与し、マドゥロ大統領が首謀者と主張。ルビオ国務長官は今月、違法薬物を米国に輸入しているとして、カルテル・デ・ロス・ソレスをＦＴＯに指定すると表明した。２４日に指定される見通し。

ベネズエラのギル外相は通信アプリ、テレグラムで「存在しないカルテル・デ・ロス・ソレスをテロ組織と指定するというルビオ米国務長官による新たな馬鹿げたでっち上げを断固拒否する」と表明。「（テロ組織指定は）米国の典型的な政権転覆戦略のもと、ベネズエラに対する不当かつ違法な介入を正当化するための、悪名高く卑劣な嘘を復活させるものだ。この新たな策略は、わが国に対する、これまで繰り返された侵略と同じ運命をたどり、失敗に終わるだろう」と述べた。

米財務省は７月にカルテル・デ・ロス・ソレスを「特別指定グローバル・テロリスト（ＳＤＧＴ）」に指定している。