ブラジル前大統領を拘束、足首の監視装置破損で逃亡の恐れ

　ブラジル連邦警察は２２日、自宅軟禁中のボルソナロ前大統領を拘束した。監視用に足首に装着した電子装置を破壊しようとしたため、逃亡の恐れがあると判断した。ブラジリアで２１日撮影（２０２５年　ロイター／Mateus Bonomi）

Ricardo Brito　Luciana Magalhaes

［ブラジリア　２２日　ロイター］ - ブラジル連邦警察は２２日、自宅軟禁中のボルソナロ前大統領を拘束した。監視用に足首に装着した電子装置を破壊しようとしたため、逃亡の恐れがあると判断した。

ボルソナロ氏は、２０２２年の大統領選挙でルラ氏に敗北した後、クーデターを計画したとして最高裁判所から禁固２７年３月の判決を言い渡されたが、収監はされず自宅軟禁に置かれていた。

最高裁は、同氏の自宅前で予定されていた支持者の集会が警察の監視に支障をきたす可能性があるとして、身柄拘束を命じた。

ボルソナロ氏の弁護団は、身柄拘束に「深い当惑」を示した上で、計画されていた支持者による「祈りの集会」は憲法の信教の自由によって保証されていると指摘した。

ボルソナロ氏訴追を「魔女狩り」と非難していたトランプ米大統領は２２日午後、ホワイトハウスの外で記者団に対し、「そんなことがあったのか。残念だ」と述べた。

ランドー米国務副長官は、ブラジル最高裁判事による「ブラジルの法の支配と政治的安定に対する最新の攻撃」に米政府は「深刻な懸念」を抱いていると述べた。