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メキシコ中銀、軟調な経済を受けて大半が利下げ主張=議事要旨

2025年11月21日(金)08時49分

Brendan O'Boyle

[20日 ロイター] - メキシコ中央銀行が20日公表した6日の前回会合の議事要旨によると、理事の大半はコアインフレ率が高止まりしている中でも、軟調な経済を受けて政策金利を引き下げるべきだと主張した。

前回会合では25ベーシスポイント(bp)利下げし、政策金利を7.25%とすることを決定。これは2022年5月以来、約3年半ぶりの低水準となった。今回の利下げ幅は広く予想されていたものの、前回会合では今後の見通しについて慎重な姿勢を示し、理由としてコアインフレ率が高止まりしていることが挙げられた。

メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)によると、変動の大きい食品やエネルギー価格を除いた10月のコアインフレ率は前年同月比で4.28%上昇し、中銀の目標範囲である3%プラスマイナス1%ポイントを上回った。

それでも、理事会の大半は経済が軟調なことがインフレ率を引き続き抑えるとの見方から、利下げする余地があると予想した。25年第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%減った。

また、大半の理事は米連邦準備理事会(FRB)が10月に利下げしたことで、メキシコ中銀が利下げに柔軟に対応できる余地が生まれたとも指摘した。FRBが12月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決めるかどうかについては疑問とする声が高まっている。

ロイター
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