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政策金利は「過度に制約的」、中銀は利下げ迫られる=ブラジル財務相

2025年11月05日(水)08時38分

ブラジルのアダジ財務相。9月24日、ブラジリアで撮影。REUTERS/Adriano Machado

Marcela Ayres

[サンパウロ 4日 ロイター] - ブラジルのアダジ財務相は4日、サンパウロで開かれたブルームバーグのイベントで、ブラジル中央銀行が政策金利の引き下げを迫られるとの見解を示した。政策金利は「過度に制約的」であることから「銀行が中銀に対して利下げ回避の圧力をどれだけかけても、(政策金利は)下がらざるを得なくなる」と言及した。

中銀が政策金利をほぼ20年ぶりの高水準である15.0%に設定している中で、アダジ氏は10%の実質金利は「意味をなさない」とし、インフレ率が年内に目標範囲内に収まるようになると予想。アダジ氏は利下げ時期については分からないとしながらも、政策金利を引き下げる必要性を強調した。

中銀は5日に金融政策委員会(COPOM)の結果を発表する。労働市場の逼迫と景気減速の兆候が出てきたのを踏まえ、インフレ率を抑えるために長期にわたって政策金利を据え置く方針を示唆している。

また、アダジ氏はブルームバークのインタビューで政策金利が経済成長や公的財政に影響を与えるほど高過ぎるべきではないとし、利下げをすれば「経済成長率、財政政策、インフレ率のいずれもより適切な水準に収束させるだろう」との見方を示した。

中銀はインフレ率目標を3%プラスマイナス1.5%ポイント以内に設定している。

10月中旬時点の消費者物価指数(IPCA─15)は前年同時点より4.94%上昇。中銀が毎週実施している市場エコノミスト調査では、今年末の上昇率が4.55%になると予想されている。

ロイター
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