中国での宗教活動に台湾人が参加、昨年は1万人以上＝調査報告書

　台湾の非政府組織「台湾資訊環境研究中心（ＩＯＲＧ）」は２３日までに、中国政府の支援を受けて２０２４年に１万人以上の台湾人が中国での宗教活動に参加したとする調査結果を公表した。写真は昨年１０月、中国福建省で撮影（２０２５年　ロイター／Xiaoyu Yin）

Yimou Lee

[台北 ２３日 ロイター] - 台湾の非政府組織「台湾資訊環境研究中心（ＩＯＲＧ）」は２３日までに、中国政府の支援を受けて２０２４年に１万人以上の台湾人が中国での宗教活動に参加したとする調査結果を公表した。台湾当局はこうした活動について、中国側が台湾の人々を懐柔しようとする取り組みの一環と見なしている。

調査報告書によると、約１万０４９６人の台湾人が昨年、中国各地の政府機関が支援・組織した１１０以上の宗教交流活動に参加。活動規模が明らかになったのは初めてという。

ロイターは以前、中国が台湾の選挙に影響を与える手段として宗教を利用していると報じた。

中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室からはコメントを得られていない。

台湾で対中国政策を担う大陸委員会は、北京当局は以前から宗教を利用して台湾を標的にした「統一戦線」活動を行っていると指摘。ＩＯＲＧの報告書は重要な参考資料だとしている。

中国は公式に信教の自由を保障しているが、それは共産党の指導下でのみとなっている。