米豪、重要鉱物協定で豪7社に22億ドル超提供 アルコアのガリウム事業を支援

［シドニー　２１日　ロイター］ - 米国とオーストラリアは、２０日に署名したレアアース（希土類）および重要鉱物に関する協定に基づき、オーストラリア企業７社に対し総額２２億ドル超の資金を提供する。

オーストラリアのアルバニージー首相がホワイトハウスでトランプ大統領と会談し署名した協定では、両国が今後６カ月間にそれぞれ少なくとも１０億ドルを採掘・加工プロジェクトに投資し、重要鉱物の最低価格を設定するとしている。

米国輸出入銀行は、米国と連携したオーストラリアの重要鉱物プロジェクトの推進に向け、総額２２億ドルを上回る規模の趣意書（ＬＯＩ）を豪資源会社７社に送付したと明らかにした。

７社は、アラフラ・レアアース、ノーザン・ミネラルズ、グラフィネックス、ラトローブ・マグネシウム、ＶＨＭ 、ＲＺリソーシズ、サンライズ・エネジー・メタルズ。米国の製造業、国家安全保障、その他戦略的産業の原動力となる鉱物の確保における次の段階にあたると米輸銀は述べた。

発表を受け、アラフラなどの株価は上昇した。

両政府は、米アルコアがアルミナ精製所を持つ西オーストラリア州にガリウム工場を建設し、世界供給の最大１０％を供給する計画も支援する方針も示した。

アルコアは８月、この計画で、双日と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構（ＪＯＧＭＥＣ）の合弁会社ジャパン・オーストラリア・ガリウム・アソシエイト（ＪＡＧＡ）と共同調査契約を締結したと明らかにした。アルコアは事業化調査が終了し次第、同社、米豪両政府が所有する特別目的会社がＪＡＧＡと合弁で工場を建設するとした。工場はアルコアが運営する。