カタール空爆でイスラエル非難相次ぐ、国連人権理事会が緊急会合

国連人権理事会(HRC)は16日、スイス・ジュネーブで緊急会合を開き、ターク国連人権高等弁務官(写真)は、イスラエルが先週、停戦交渉のためにカタールに滞在していたイスラム組織ハマス幹部を攻撃したことについて、地域の平和と安定を損ねたと批判した。8日撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse/File Photo)
Olivia Le Poidevin
[ジュネーブ 16日 ロイター] - 国連人権理事会(HRC)は16日、スイス・ジュネーブで緊急会合を開き、ターク国連人権高等弁務官は、イスラエルが先週、停戦交渉のためにカタールに滞在していたイスラム組織ハマス幹部を攻撃したことについて、地域の平和と安定を損ねたと批判した。
「イスラエルによる9月9日のドーハでの交渉官に対する空爆は、衝撃的な国際法違反で、地域の平和と安定に対する攻撃であり、世界中の調停と交渉プロセスの一環性に打撃を与えた」と述べた。
駐ジュネーブのイスラエル大使は会合を欠席した。大使は会合前に、この議論はイスラエルに対する一方的な攻撃だと記者団に語った。
カタールの国際協力担当国務相は、イスラエルによる空爆は「国家テロ」で、地域の安定に対する直接的な脅威だと指摘し、理事国に、イスラエルの責任を追及するよう求めた。
アルジェリアとパキスタンも、イスラエルが複数の国際法違反を犯し、調停プロセスを阻害していると非難した。欧州連合(EU)はカタールとの連帯を表明。トルコは、空爆は2年近くに及ぶガザ紛争の停戦交渉を台無しにする恐れがあると指摘した。
国連の調査委員会は16日、イスラエルがガザで大量虐殺(ジェノサイド)を行い、ネタニヤフ首相を含むイスラエル政府高官がそれを扇動したと結論づけた。