原油先物、5週間ぶり安値から反発 インド巡るトランプ氏発言で

6日アジア時間の原油先物は前日に付けた5週間ぶりの安値から反発している。写真は2023年6月、ロシア西部タタールスタン共和国で撮影(2025年 ロイター/Alexander Manzyuk)
Yuka Obayashi
[東京 6日 ロイター] - 6日アジア時間の原油先物は前日に付けた5週間ぶりの安値から反発している。トランプ米大統領がロシア産原油の購入を巡りインドへの関税を引き上げると警告したことを受け、供給懸念が高まった。
0119GMT(日本時間午前10時19分)時点で、北海ブレント先物は0.29ドル(0.4%)高の1バレル=67.93ドル、米WTI先物は0.28ドル(0.4%)高の65.44ドルだった。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は9月に増産を計画しているため、前日の両先物は供給過剰の懸念から1ドル以上下落し、5週間ぶり安値を付けた。
また、トランプ氏は5日、インドがロシア産原油の輸入を続けていることを踏まえ、インドに課す関税率を24時間以内に現行の25%から「大幅に」引き上げると述べた。
野村證券のエコノミスト高島雄貴氏は、トランプ氏の脅しを受けてインドがロシア産原油の購入を減らすかどうかを投資家は見極めていると指摘。インドの輸入が安定して推移すれば、今月のWTIは60─70ドルのレンジ内にとどまる可能性が高いと述べた。
米石油協会(API)のデータを引用した情報筋によると、先週の米原油在庫は420万バレル減少。ロイターがまとめた市場予想では60万バレル減だった。