ニュース速報
ワールド

米国土安全保障長官「LA解放まで移民摘発継続」、これまでに1500人以上逮捕

2025年06月13日(金)06時07分

ノーム米国土安全保障長官は12日、不法移民摘発に対する抗議デモが続く米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで行った記者会見で、連邦当局はロサンゼルスを「解放」するために移民の摘発を継続すると表明した。写真は6日、ロサンゼルスで撮影の海兵隊員たち。(2025年 ロイター/DVIDS/Handout via REUTERS)

[ロサンゼルス 12日 ロイター] - ノーム米国土安全保障長官は12日、不法移民摘発に対する抗議デモが続く米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで行った記者会見で、連邦当局はロサンゼルスを「解放」するために移民の摘発を継続すると表明した。

ノーム長官は「きょうは昨日よりも多くの資源を投入している。われわれは勢いを増している」とし、「ロサンゼルスに平和が戻るまで継続し、一段と強化していく」と述べた。    

米軍当局によると、12日か13日までに約700人の海兵隊がロサンゼルス市内に展開し、最大4000人の州兵と共に連邦政府の施設の保護のほか、移民摘発などを行う連邦捜査官の警護にあたる。

連邦政府による州兵と海兵隊の派遣は不当で違法との非難が出る中、ノーム長官は、「トランプ大統領にはあらゆる権限を行使する権利がある」と述べ、事態鎮静化に向け州兵と海兵隊を投入する連邦政府の方針を擁護した。

ノーム氏によると、連邦当局はこれまでに1500人以上を逮捕。さらに「数万人の標的」がいるとした。また、内国歳入庁(IRS)が抗議活動と政治的支援団体の資金的つながりについて調査していると明らかにした。

この日のノーム長官の記者会見で、民主党のアレックス・パディヤ上院議員(カリフォルニア州選出)が質問しようとした際、記者会見場から警備員によって強制的に排除される事態が発生。パディヤ議員の事務所によると、パディヤ氏は会場の外で地面に押し倒され、手錠をかけられた。その後、パディヤ氏は解放された。こうした事態に民主党議員から非難の声が上がっている。

ロサンゼルスの抗議活動は6日に開始。トランプ大統領は7日に州兵派遣を表明し、9日には海兵隊の派遣を命令。トランプ氏はこの日、「ロサンゼルスはここ2晩、安全で平穏だった。われわれの素晴らしい州兵が海兵隊の若干の助けを借りて、ロサンゼルス警察が効果的に任務を遂行できる態勢を整えた」と、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国CATL、第2四半期純利益は34%増

ビジネス

クアルコムの見通し楽観的、アップル向け販売巡る懸念

ワールド

中国政府、育児支援給金向けに900億元の当初予算確

ワールド

トランプ氏、ブラジルに計50%関税 航空機やエネル
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 5
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 6
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 7
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 8
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 9
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 10
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中