韓国大統領選で初のTV討論会、最有力の李在明氏「バランス外交」主張

6月3日の韓国大統領選に向け、有力候補が初めてのテレビ討論会を18日夜に行った。写真は、最大野党「共に民主党」の李在明前代表。4月27日、高陽で撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 18日 ロイター] - 6月3日の韓国大統領選に向け、有力候補が初めてのテレビ討論会を18日夜に行った。
支持率で他候補を大きく引き離してリードする最大野党「共に民主党」の李在明前代表は、反対陣営から中国に友好的過ぎるとの批判を受けている。
しかし外交政策において現実主義が大事だとする李氏はこの日、米国および日本との安全保障面での協力は必要だとしつつも、米国との同盟一辺倒という姿勢を取るべきではなく、中国・ロシア関係のかじ取りは重要だと主張した。
また米国との貿易協議について、韓国として急いで合意する必要性はないとも述べた。
経済の低成長を克服するための不可欠な手段に挙げたのは、ハイテクと再生可能エネルギー産業の育成で、国民が「チャットGPT」のように無料で使える自国製の人工知能(AI)開発に力を注ぐ考えを示した。
そのためAI投資に100兆ウォン(715億ドル)を調達し、半導体の国内生産・販売には税額控除を導入すると約束した。
一方、保守系与党「国民の力」から出馬している金文洙前雇用労働相は、雇用創出と規制緩和を提唱。規制改革の専門政府機関を設置し、国家予算の5%余りを研究開発分野に投入すると表明した。
16日に発表された世論調査では、李氏の支持率が51%、金氏は29%だった。