ブラジル、元建て国債発行を検討=関係筋

5月14日、複数の政府筋によると、ブラジル政府は中国で初めて人民元建て国債を発行することを検討している。写真は北京市内で記者会見を行うブラジルのルラ大統領。14日撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)
Marcela Ayres
[ブラジリア 14日 ロイター] - 複数の政府筋によると、ブラジル政府は中国で初めて人民元建て国債を発行することを検討している。最終決定には至っていない。
中国との関係強化に向けた取り組みの一環とみられる。
中国を公式訪問したブラジルのルラ大統領は13日、北京で習近平国家主席と会談し、二国間の経済・貿易関係の継続的発展に向けた農業や科学、技術革新での連携強化を盛り込んだ共同声明を公表した。米政権の関税措置によって世界経済に不確実性が高まる中、自由貿易と多国間主義を重視する姿勢を強調した。
関係筋は、中国の金融市場拡大を踏まえれば、元建て国債の発行は理にかなっていると指摘。ドル以外の通貨で国債を発行する機会を常に検討していると述べた。
「最終決定には至っておらず、発行時期が今年なのか、近い将来なのか、もっと先のことなのかは分からない」としている。
ブラジルの公的債務の約96%はレアル建て。残りの大半はドル建てとなっている。