韓国与党、韓前首相指名を否決 大統領選候補一本化迷走

韓国の保守系与党「国民の力」は10日、6月3日投開票の大統領選挙の公認候補再指名に関する党員投票で新たな候補の韓悳洙前首相は否決され、金文洙前雇用労働相が再び公認候補となった。党会合で話す金氏と韓氏。8日撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 10日 ロイター] - 韓国の保守系与党「国民の力」は10日、6月3日投開票の大統領選挙の公認候補再指名に関する党員投票を実施した。新たな候補の韓悳洙前首相は否決され、金文洙前雇用労働相が再び公認候補となった。11日の立候補届け出締め切りを前に候補一本化が迷走している。
大統領選挙は、最大野党「共に民主党」前代表の李在明候補が大きくリード。国民の力は3日に金氏を公認候補に選出したが、韓前首相が遅れて無所属で出馬を表明し、選挙に勝つためには候補を一本化すべきとの意見が党内で広がった。国民の力は10日に韓氏の入党、候補登録を行い、韓氏を公認候補にする方向で党員投票を実施したが、執行部の手法に対する反発が表決に反映された。
金氏は、投票結果を受け「これで全てうまくいく」と述べ、12日に正式に選挙戦が始まれば、一致団結して李氏と戦う方針を示した。
党の緊急対策委員会は会見で「このような事態になったことを深く反省しているが、やむを得なかった」とし、「このプロセスに法的な問題はないと考えている」と述べた。