フーシ派、米と船舶攻撃停止で合意 イスラエル攻撃は継続表明
トランプ米大統領は6日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が中東の重要な航路の妨害をやめることに同意したため、米国はフーシ派に対する攻撃を停止すると表明した。5日撮影(2025年 ロイター/Leah Millis)
By Steve Holland, Jarrett Renshaw, Jaidaa Taha, Menna AlaaElDin
[ワシントン/カイロ 6日 ロイター] - トランプ米大統領6日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が中東の重要な航路の妨害をやめることに同意したため、米国はフーシ派に対する攻撃を停止すると表明した。
トランプ氏は「フーシ派がもう爆撃しないでほしい、爆撃しなければ船舶を攻撃しないと言ってきた」とし、船舶への攻撃をやめるというフーシ派の言葉を信用すると述べた。ただ、詳細については説明しなかった。
トランプ氏の発表後、オマーンは声明でフーシ派と米国の停戦合意を仲介したと表明。合意に基づき、米国とフーシ派は紅海およびバブ・エル・マンデブ海峡の米艦艇を含め、双方を攻撃しないと言明したものの、フーシ派がイスラエルへの攻撃停止に合意したかどうかについての言及はなかった。
フーシ派は、2023年10月にイスラエルがパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスに対する軍事攻撃を開始して以来、紅海を航行する船舶とイスラエルへの攻撃を繰り返してきた。
これに対し米軍は、イエメンで「ラフライダー作戦」と呼ばれる軍事作戦を3月15日に開始して以降、1000以上の標的を空爆したと発表している。米軍によると、これらの空爆で「フーシ派戦闘員数百人とフーシ派指導者多数」が死亡したという。
一方、フーシ派の最高政治評議会のマシャト議長は6日、パレスチナ自治区ガザを支援するために同組織は攻撃を継続すると表明した。
マシャト氏はイスラエル国民に対し避難所に留まるよう要請。米国との停戦にイスラエルへの攻撃停止が含まれないことを示唆した。フーシ派系のアル・マシラテレビが報じた。
また、フーシ派の指導者の一人であるモハメド・アリ・フーシ氏は、米国によるイエメンへの「侵略」の停止は評価されるだろうとXに投稿した。
カタールとクウェートは6日、それぞれ声明を発表し、停戦合意を歓迎し航行の自由確保に向けた措置への期待を表明した。
フーシ派が4日にイスラエルの商都テルアビブ近郊のベングリオン空港をミサイルで攻撃したことを受け、米国の支援を受けるイスラエルは5日にイエメン西部のホデイダ港、6日にイエメンの首都サヌアの国際空港に対する空爆を行うなど、緊張が高まっている。





