祭り群衆に車突っ込み11人死亡、カナダ西部 男拘束 テロの見方否定

　カナダ西部バンクーバーで２６日夜、群衆に車が突っ込み、複数の死傷者が出た。写真は現場に到着した救急車。２６日撮影（２０２５年　ロイター/Jennifer Gauthier）

［バンクーバー ２７日 ロイター］ - カナダ西部バンクーバーで２６日夜、男が運転するスポーツ用多目的車（ＳＵＶ）が群衆に突っ込み、少なくとも１１人が死亡、約２０人が負傷した。当時、現場の路上ではフィリピン系住民の祭りが行われていた。

捜査当局は運転していた３０歳の男を拘束。その後、８件の第二級殺人容疑で訴追した。男は精神面の問題を抱えているとされ、当局も把握していたという。当局はテロを示す証拠はないとしている。

警察当局は２７日の記者会見で「わが市の歴史上最も暗い日だ」と語った。数十人が負傷し、中には重傷者もいるとし、今後数日から数週間で死者数が増える可能性があるとの見方を示した。

カナダでは２８日に総選挙が行われる。カーニー首相は国内のフィリピン人コミュニティーに哀悼の意を表明する内容の声明を発表。２７日にバンクーバーに向かうという。

警察当局者によると「祭りやフィリピン人コミュニティーに対する脅迫はなかった」といい、現時点では襲撃の動機は解明されていない。