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米印、通商巡り「大きな進展」 米副大統領がインド訪問

2025年04月22日(火)08時31分

バンス米副大統領は21日、訪問先のインドでモディ首相と会談した。インド首相府によると、両国間の通商問題を巡る協議で大きな進展があった。 写真は4月21日、インドのニューデリーからジャイプールに移動するバンス米副大統領(2025年 ロイター/ Kenny Holston/Pool via REUTERS)

YP Rajesh Tanvi Mehta Shivam Patel

[ニューデリー 21日 ロイター] - バンス米副大統領は21日、訪問先のインドでモディ首相と会談した。両国は通商問題を巡る協議で大きな進展があったとして歓迎の意を表した。インド政府は米国による関税回避に向けトランプ政権への働きかけを急いでいる。

米当局者によると、バンス氏は21日早朝、4日間の私的な訪問のためインド系のウシャ夫人ら家族とともにインドに到着した。訪問にはタージ・マハルの訪問やジャイプール市での演説などが含まれる。

インド首相府によると、会談ではエネルギー、防衛、戦略的技術分野などでの協力強化に向けた継続的な取り組みが話し合われた。地域的・世界的問題」についても協議した。  

モディ首相はトランプ米大統領の年内のインド訪問を楽しみにしているとバンス氏に伝えた。

トランプ政権の声明によると、両国は貿易に関するさらなる協議のロードマップで合意した。

またバンス氏の事務所は、会談は「両国における雇用創出と国民の福祉促進に重点を置いた新しい貿易協定を交渉する機会」になるとの声明を発表した。

米通商代表部のクリア代表は21日、インドとの貿易関係における「深刻な相互性の欠如」を指摘し、解決が必要だとの認識を示している。

訪米中のインドのシタラマン財務相はこの日、滞在先のサンフランシスコで、米国との通商協定の第一段階について、秋までに合意したいと表明。「米国との関わりの要点は(米政府が掲げる)相互関税を巡る問題だけではなく、インドにとっての最大の貿易相手国(である米国)との協定を結ぶことでもある」と述べた。

インドでは年内に日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」の首脳会議が開かれ、トランプ大統領も出席予定。バンス氏のインド訪問はこれに向けた地ならしと位置付けられている。

ロイター
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