スウェーデン中銀、予想通り0.5%利下げ 12月と上期に追加緩和
[ストックホルム 7日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は7日、政策金利を予想通り50ベーシスポイント(bp)引き下げ2.75%とした。
中銀は「インフレと経済活動の見通しに変更がなければ、12月の次回会合と来年上半期に政策金利を再度引き下げる可能性がある」とした。
同国のインフレ率は中銀目標の2%を大幅に下回っており、短期的に景気回復の兆しも乏しい。
中銀は声明で「経済活動の強化はそれ自体が重要だが、インフレ率が目標付近で安定するための必要条件でもある」と表明した。
米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受けて、世界経済の先行き不透明感が強まっている。
中銀はドイツ経済の問題、欧州全体の財政面での課題、中東の紛争についても指摘。テデーン総裁は「状況が変われば金利が上昇あるいは低下する可能性がある。不確実性が最近の会合よりも高く、この点を特に強調する」と述べた。
中銀は今年5月以降、4回の利下げを実施。エコノミストは来年上半期も引き続き金利を引き下げると予想している。
ノルデア銀行のエコノミストは、経済が予想よりも弱い中で中銀はインフレ見通しに自信を持っており迅速な金融緩和が可能と指摘、「(12、1、5月に)0.25%の利下げを行い、来年第2・四半期に2%になるとの予想を維持する」と述べた。
発表後、スウェーデンクローナはユーロに対して若干上昇した。
Lannebo Fundsの債券担当責任者、Lars Kristian Feste氏は「スウェーデンクローナが下落するリスクもある」と述べた。