ニュース速報
ワールド

イスラエルがガザ攻撃継続、16人死亡 北部に緩衝地帯設置目的か

2024年11月05日(火)10時29分

イスラエル軍は4日もパレスチナ自治区ガザに対する攻撃を続け、少なくとも12人のパレスチナ人が死亡した。(2024年 ロイター/Mohammed Salem)

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 4日 ロイター] - イスラエル軍は4日もパレスチナ自治区ガザに対する攻撃を続け、少なくとも16人のパレスチナ人が死亡した。現地では、イスラエル軍がガザ北部にイスラム組織ハマスに対する緩衝地帯を作ることを目的に新たな攻撃を実施しているのではないかとの懸念が出ている。

医療関係者によると、ガザ北部のベイトラヒヤで2軒の家屋が攻撃を受け、7人が死亡。その後も攻撃があり、死傷者が出ている。

中部ザワイダでは4人が死亡。これとは別に中部および南部でも攻撃があり、5人が死亡した。

また、イスラエル軍がヌセイラト難民キャンプの北東部に戦車を投入したという。

イスラエルは10月5日、ジャバリア、ベイトハヌーン、ベイトラヒヤに戦車を投入。ハマス戦闘員の再編成を阻止するためとしていた。

パレスチナ保健当局によると、イスラエル軍はジャバリアにあるカマルアドワン病院に対する爆撃を続けており、多くの職員と患者が負傷している。

イスラエル軍は、ガザ市民への被害を最小限に抑える努力をしていると表明。ハマスについて、避難所や病院を利用してイスラエル軍への攻撃を仕掛けていると指摘した。ハマス側はこれを否定している。

イスラエル外務省は4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)との関係を1967年以来定めてきた協定の取り消しを国連に正式に通告したと明らかにした。

UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、イスラエルはガザ地区に入る支援物資を積んだトラックの台数を1日平均30台に減らしたと指摘。武力衝突が始まる前の6%にすぎず、200万人の人々の絶望的な状態を満たすには全く不十分としている。

これに対しイスラエル政府報道官は、ガザ地区への支援物資の搬入に制限はないと指摘。3日には47台のトラックがガザ北部に入ったとしている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、対ロ大規模投資と欧州へのエネ供給回復計

ワールド

アングル:FRBの新予測、中間選挙で政権後押しへ 

ワールド

自衛隊制服組トップ、レーダー照射で中国に反論 「対

ビジネス

インタビュー:26年も日本株の強気継続、日銀政策の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 8
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 9
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中