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EU、中国をWTOに提訴 乳製品の補助金調査巡り

2024年09月24日(火)13時19分

 欧州連合(EU)欧州委員会は23日、中国政府が開始したEU産乳製品への補助金調査に対して、世界貿易機関(WTO)に異議申し立てを行った。写真は中国・北京のスーパーマーケットに陳列されているチーズ製品。8月撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)

Philip Blenkinsop

[ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は23日、中国政府が開始したEU産乳製品への補助金調査に対して、世界貿易機関(WTO)に異議申し立てを行った。

中国は8月21日、EUの牛乳やチーズなどを対象に不当な補助金が付与されていないかどうかの調査に乗り出した。EUが中国製電気自動車(EV)に追加関税を課す方針を示したことへの対抗措置とみられている。

EUが、他国の補助金調査を通じた何らかの通商的措置が講じられる前に、WTOに提訴したのは初めて。

欧州委は、中国が疑問の余地がある言説や不十分な証拠に基づいて貿易保護手段を講じるパターンが出現してきたことへの対応だと説明した。

WTOの提訴後も、まず60日間は当事者間の協議が義務づけられる。そこで事態が打開されない場合は、紛争処理委員会(パネル)に問題が付託される。パネルが判定を下すまでには1年余りかかるのが普通だ。

中国商務省は、EUから協議要請を受け取ったと述べた上で、WTOへの提訴に遺憾の意を表明。中国側の調査は「国内の法律と業界の要望を踏まえて」始められたと改めて強調した。

ロイター
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